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夏の風物詩。

夏の風物詩といえば肝だめし。

私は「ゲゲゲの鬼太郎」「夏目友人帳」「百鬼夜行抄」「蟲師」「xxxHOLiC」「遠野物語」「桜の森の満開の下」等、人ならぬものが出てくるお話が好きだ。

自分が認識している世界だけが世界ではないと思っているからだ。

「人間がいちばんえらい」みたいなこの世界のどこかで、「ふふふ・・・自分たちがいちばんだって思ってるよ・・・ふふふ」と思っている存在がいそうな気がしてならないから、そういう存在を生き生きと描いている作品が好きだ。

でも、肝だめしやお化け屋敷は別。

本当に嫌い。

(自分が日本人だからか、ディズニーランドのホーンテッドマンションは『向こうも英語がわからん私については来ないだろう』と思ってしまうので平気)。

しかも最近のお化け屋敷って、心理に訴えかけてくるというか、音でビックリさせるだけじゃなくて、ジワジワ、ジリジリと攻めてくる高度な怖さのお化け屋敷が増えてきたので、本当に無理。

一度、同期たちとかの有名な富士急ハイランドの「絶凶・ 戦慄迷宮」に入ったことがある。

もう、怖すぎて、バカかと。

アホかと。

「嫌いじゃーーー!お前ら全員嫌いじゃーーー!」

と泣きながら叫びたかった。

まず、設定が嫌。

「医療ミスで死んだ人がいっぱいいた廃病院」
が舞台なんですよ?

いるでしょ?

絶対いるでしょ?

それにシステムが嫌。

唯一大丈夫なお化け屋敷、ディズニーランドの「ホーンテッドマンション」は、ベルトコンベアーの上に乗った2人掛けの椅子に乗って移動する。

「絶凶・ 戦慄迷宮」はと言うと、

徒歩。

いやや。

歩いていくのいやや。

いるって分かってるのに、自分の足で進んで行かなきゃいけない恐怖。

もう三輪車でも、リヤカーでも、台車でもコロコロのついた椅子でも何でもいいから乗せてくださいお願いします。

そう思った。

それに幽霊役(ゾンビ役?)人たちの演技が上手い。

本当にえげつないほど上手い。

もう最後の方は変なスイッチが入って
「あははははーー!!(号泣)」
と泣き笑いしていた。

更に嫌なのが屋敷内インテリア。

血のついたメスとか落ちてるのは許す。
お化け屋敷だもんね。
廃病院だもんね。

許せんのが「白い布の多さ」だ。
白い布の向こう側には絶対に何かあるに決まってるじゃないか・・・

「もう!やめてよ!布!布やめて!絶対なんかある!もうこういうのやめてよーーーー!・・・っ!やめろっつってんだよ!!!」

私はキレていた。
白い布に対してブチギレしていた。

隣にいた同期の女の子の腕にまとわりつきながら歩いていたのだが、私とその子が接している部分がじっとりと湿っているのが分かった。

もちろん、私の汗で。

本当に申し訳無かったと思う。

途中にいくつものリタイヤ用出口が用意されていたが、何とかゴールできた。

ゴールした後で同期たちにこう言われた。

「まきぽんの叫び声のせいで全然怖くなかった」

ごめん。

本当にごめん。

私が布にブチギレていたとき、同期は笑っていたようだ。

夏の風物詩クラッシャーだ。私。


もうお化け屋敷はこりごり。


#日記 #エッセイ #肝だめし #お化け屋敷