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香港ってどんなとこ? 【スタディノート】

知っているつもりでも実際あまりよく知らない世界のあれこれ。今起こっていることって実際何なの?何で?どうして?を書いていきたいと思います。

1.「香港」という場所について

香港は中国清朝時代、第一次アヘン戦争に敗北した1842年から1997年までの150年間、イギリスによって統治されていた(日本統治時代を除く)。

第二次世界大戦後、中華民国が香港主権の移譲を要求するも国共内戦により交渉は上手くいかなかった。その後、大陸は 共産党率いる中華人民共和国(以降中国)が成立。この頃イギリス植民地での独立運動が盛んになっていたこと、中国との国交の動きが積極的に行われていたことからイギリスは香港主権の移譲を中華民国から中国へ変更した。

交渉や中英共同声明の結果、7/1日の主権移譲後は中国が外交権、軍事権を掌握し、人民解放軍部隊が香港に進駐、イギリス統治時代の公用語であった広東語、英語に加えて標準中国語も徐々に公用語化していく。そのような流れを経て、現在では「中華人民共和国香港特別行政区」として成り立っている。

2.国の諸システム

・制度…中華人民共和国憲法第31条および香港特別行政区基本法に依拠し、返還後50年間は一定の自治権の付与と本土(中国大陸)と異なる行政・法律・経済制度の維持が認められている。そのため、香港は「中国香港」(英:Hong Kong, China)の名称を用い、中華人民共和国とは別枠で経済社会分野における国際組織や会議に参加することができる。

・一国二制度…中国の政治制度で、本土領域から分離した領域を設置し、主権国家の枠組みの中において一定の自治や国際参加を可能とする構想。

・コモン・ロー…「香港特別区基本法」に基づき英米法(コモン・ロー)を採用している。基本法の規定により、中華人民共和国本土の法律は「別段の定め」がない限り香港では施行されない。基本法の解釈問題以外の法体系はイギリス領時代と全く同一。独自の法執行機関も保有している。

3.雨傘運動(14'香港反政府デモ) 

・成熟した香港は自由民主主義の考え/動きが高まる一方、保守的な中国政府はその動きを弾圧の対象とした。

・2017年香港行政長官選挙において、中国中央政府によって民主派の立候補者が実質的排除され、それに対して学生・市民が抗議、大規模デモに発展した。名前の由来は警察が使う催涙スプレーや放水砲に雨傘を開いて対抗したことによる。

・このデモは約80日間、数十万人の参加によって行われていたが、11月25日から警察の強制排除により学生指導者150人の逮捕、高等法院による主要幹線道路の選挙禁止命令執行、12月15日に排除は完了する。デモ隊の要求を政府は全面拒否したものの、活動は各国メディアで取り上げられ、香港の行政が香港統治する能力が不十分であることが露呈することになった。

4.今回のデモについて

・「逃亡犯条例」に対する反対デモであり、香港人口の約7分の1が参加、全日での参加人数は前回の雨傘運動デモを大きく上回っている。

・香港は97年の中国返還後も「一国二制度」で高度な自治が50年間認められているのに、条例改正により同制度が事実上崩壊すると反対派は懸念している。香港政府は引き渡し対象となる犯罪を限定するなどしているものの、実質的に香港市民も中国当局の取り締まり対象になる恐れがあるためだ。条例が通った場合、中国政府を批判する人物ほか、ビジネスマンや観光客なども中国本土への送還が可能になる。

・香港の治安を守るはずの警察によるデモ参加者への過度な暴行、白シャツ軍団による無差別暴行にはいずれも中国政府の関与が疑われている。しかし一方でデモ参加者による中国人記者への暴行や空港占拠による欠便、欠航など実害も出ている。


調べて学びながらのライティングなので乏しい情報ですが、加筆を加えていき有益なnoteにしていくつもりです。

編集1 (2019.8.24)

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