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【観た/2022年75本目】映画「モガディシュ・脱出までの14日間」観ました。

【観た/2022年75本目】映画「モガディシュ・脱出までの14日間」観ました。
戦争の始まり。その原因を強く問いかける、韓国の傑作社会派映画!

【感想】

極限状態で、人が選ぶのは国家か命か。
凄まじい質量で挑む、実話ベースのシリアス・アクションの傑作!

まずストーリー。
異国で繰り広げられる韓国と北朝鮮の厳しい情報戦。
ソマリア紛争という90年代北アフリカでの悲劇。
このニ軸を詳細に描写。
それでいて単なる社会派映画の枠に収めない、しっかりと人間を映し出す。
難しく、馴染みのないテーマをここまでエンターテイメントに持ってくる力量は、
さすが、韓国映画としか言いようのない深みのある脚本でした。

そして演出や演技。
まず緊張と緩和の入れ方が絶妙。
さらにCGなどに頼らないカーチェイスは当時の時代感を感じさせるのに的確。
映像としては骨太感があるのに、細やかに人物に迫っていくので、まるで現場にいる当事者のような意識にもさせられます。
子供の描写が多いのですが、どれもこれも胸に詰まる。
監督の強いメッセージも心に残りました。
その上、演技は韓国俳優陣の主戦級揃い。
演出、ストーリー、設定を余すところなく演じきる。
これもさすがとしか言いようがないです。

細かな点ですが、、

・もう少しソマリア側の背景に触れたほうがわかり良い。尺的にはその余裕があったように感じます。
・最後の最後、もうひと演出、クサイぐらいのエモーションを入れても納得できた。

のではないでしょうか。

さてさて。
いつも思うのです。

戦争はいつ始まっていつ終わるのか。
何故存在して、何故無くならないのか。
だれが一番得をして、だれが被害者になってしまうのか。

この映画の中で、描かれているもの。
全てではないかもしれませんが、それらの解決法が確かにあったように思います。

僕らはもっと「人のみが武器を取り、人のみが争う」ことに自覚出来であるべきだ。
そう感じさせてくれる、大きな作品でした。

【価点・つけるとしたら】
☆4.2です。


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