イツモココカラ

駄文専用アカウントです。

イツモココカラ

駄文専用アカウントです。

最近の記事

【観た/2024年18本目】映画「レッド・シューズ」観ました。

【観た/2024年18本目】映画「レッド・シューズ」観ました。 【感想】 これぞ王道!もうそれでいい!! まずストーリー。 これは確実にどこかで見たことのあるような、既視感たっぷりの進行。 悪く言えばありきたりですが、青春映画として考えれば無難な王道を目指したともいえる。 評価が分かれるでしょうが、僕は嫌いじゃない(*^_^*) そして演出演技。 何しろバレエシーンの密度が濃い。 踊りっぷりのリアル感、床のきしみ音まで聞こえてくるかのよう。 これだけでも十二分に観る価値

    • 【観た/2024年17本目】映画「ゴールド・ボーイ」観ました。

      【観た/2024年17本目】映画「ゴールド・ボーイ」観ました。 【感想】 サスペンスに必要なものを十二分に詰め込んで、さらに飽和。想像の上、確かに!! まずストーリーだったり、脚本だったり。 原作は中国のサスペンス小説とのこと。 サスペンスの王道を行くスピード感、ヒントを与えすぎない絶妙な台詞の量。 伏線の貼り方、破綻のさせ方、ともに想像以上。 さらには沖縄の風土、社会性も織り交ぜる、深みの持たせ方。 超一級の脚本といえるでしょう! さらに演出演技。 まずは岡田将生さん

      • 【観た/2024年16本目】映画「52ヘルツのクジラたち」観ました。

        【観た/2024年16本目】映画「52ヘルツのクジラたち」観ました。 【感想】 ほろ苦さではまだ軽い、全然足りない足りない。砂をかむでも物足りないような厳しさが残る物語。 まずストーリー。 原作はしっかり読んでいて、この重くて綿密な物語をどのように作画していくのか不安があったのです。 でもそこはさすがの制作陣、重要なエッセンスをきっちりくみ取り、余分な説明を削ぎきり、成立させていく。 骨格のしっかりした、筋肉質の、物語の性質にふさわしい脚本に仕上がっています。 これは原

        • 【観た/2024年14本目】映画「夜明けのすべて」観ました。

          【観た/2024年14本目】映画「夜明けのすべて」観ました。 【感想】 夜を越える苦しみを、純粋な優しさで解かしてゆく。 2024年を代表する日本映画の頂点的傑作ヒューマンドラマ! まずストーりだったり脚本だったり。 台詞の一つ一つが粒立っていて、染み渡る。 ト書きの繊細さがひしひしと伝わる。 それでいてあくまでも日常の風景をきっちり描写、逸脱しない。 見事すぎるバランスの脚本でした。 そして演出だったり演技だったり。 なにしろ見逃していいシーンが一つもない。 部屋

        【観た/2024年18本目】映画「レッド・シューズ」観ました。

          【観た/2024年13本目】映画「コヴェナント/約束の救出」観ました。

          【観た/2024年13本目】映画「コヴェナント/約束の救出」観ました。 【感想】 埃と煙幕に包まれた大地に一筋の光。勇気と友情がたぐり寄せる奇跡の軌跡。 まずストーリー。 緊迫するアフガン情勢と米軍、市民の関係性。 この難題に対し十二分にわかりやすい、 例えば当時の情勢を世界史的に知らなくとも理解できる脚本です。 人物描写とアクションの割り振り、 バランスも考慮されていて程よいルックに仕上がっているのは流石のガイリッチー。 きっちりとしたストーリーテリングを体感できます。

          【観た/2024年13本目】映画「コヴェナント/約束の救出」観ました。

          【観た/2024年12本目】映画「ネクスト・ゴール・ウィンズ」観ました。

          【観た/2024年12本目】映画「ネクスト・ゴール・ウィンズ」観ました。 【感想】 現実版「あきらめたらそこで試合終了ですよ」!! まずストーリー。 これは実話に基づいているのでまあ予想通り、、、と思いきや!! ただのスポ根ものに終わらせない、監督の力量が炸裂。 夫婦や家族の難しさ、宗教や文化の違い、 スポーツマーケティングのあり方、さらには精査の問題まで、 実に多様な要素を散漫になることなく見事にパッケージング。 人物にしっかり焦点を当て深掘りすることで会話劇としての面

          【観た/2024年12本目】映画「ネクスト・ゴール・ウィンズ」観ました。

          【観た/2024年11本目】映画「哀れなるものたち」観ました。

          【観た/2024年11本目】映画「哀れなるものたち」観ました。 【感想】 これぞランティモス!絶妙に不快な怪作! まずストーリー。 ロードムービーのフォーマットを活かしながら、 女性の解放を縦軸、階級社会への皮肉を横軸に織りなしています。 構造やテーマ自体の難解さは控えめ。 それでいてランティモス監督特有の不快さ(褒めてます!!)は全開! 相変わらずギリギリのバランスを狙いきった脚本でした。 次に演出や演技など。 エマ・ストーンさんの振り切った、振り切りすぎた演技は圧巻

          【観た/2024年11本目】映画「哀れなるものたち」観ました。

          【観た/2024年10本目】映画「コット、はじまりの夏」観ました。

          【感想】 美しい自然と、静かな感情の交感が豊かな情景を見事に導く、控えめにも大傑作! まずストーリー。 まずなんと言っても素晴らしいのは台詞の数と研ぎ澄まされ方。 説明過多をギリギリまで抑え、それでいて必要な感情は染み出してくる、絶妙な言葉のセンス。 ト書きに書き込まれているだろう、例えばちょっとした手の動き一つ一つも非常に精密。 言語表現と非言語表現、どちらの良さも十分引き出された十分すぎる脚本です。 次に演出だったり演技だったり。 すべてのシーン、丁寧に、大切にカット

          【観た/2024年10本目】映画「コット、はじまりの夏」観ました。

          【観た/2024年09本目】映画「ニューヨーク・オールド・アパートメント」観ました。

          【観た/2024年09本目】映画「ニューヨーク・オールド・アパートメント」観ました。 【感想】 支え合う気持ち、その純度の高さが夢を紡ぐ。甘さと苦さが見事に交錯するジュブナイル! まずストーリー。 アメリカの移民の有り様を土台。 青年が大人に変わる時期をしっかり捉えた縦軸と、 どこまでも子を思う母の愛を横軸に展開する王道感。 ほろ苦さや甘さ、ピリ辛などの味付けも多彩な展開。 会話のテンポも緩みのない脚本です。 次に演出や演技。 一人一人の人間模様を想像していたよりしっか

          【観た/2024年09本目】映画「ニューヨーク・オールド・アパートメント」観ました。

          【観た/2024年08本目】映画「ビヨンド・ユートピア 脱北」観ました。

          【観た/2024年08本目】映画「ビヨンド・ユートピア 脱北」観ました。 【感想】 目をそらすことの罪を浮き彫りにする、ドキュメンタリー映画の頂点的傑作。 まず構成。 ドキュメンタリーですのでほぼ時系列に2つのミッションが進行します。 スマホと隠しカメラを使い、緊迫感溢れる「現場」を撮りきる。 再現映像もなし。 見せない部分もなし。 主眼点もクッキリしていてわかりにくさも排除。 今目の前で起きている、と十分以上に感じさせてくれる作りには脱帽でした。 そして登場人物や脱

          【観た/2024年08本目】映画「ビヨンド・ユートピア 脱北」観ました。

          【観た/2024年07本目】映画「枯れ葉」観ました。

          【観た/2024年07本目】映画「枯れ葉」観ました。 【感想】 厳しい寒さを優しさが包み込む。 生活のすべてが詰まった美しい物語。 まずストーリー。 少し古め?ヴィンテージ感を感じさせる設定。 ファンタージー感と現実感をギリギリのさじ加減でミックスした不思議な味わいの脚本です。 そして演技、演出。 あくまでも日常を淡々と。 その中で進む物語、あくまでも暖かく。 監督の作家性を強く感じる演出です。 俳優陣も実に自然な演技。 大仰な表現は避け、日々を、生活をカメラを意識せ

          【観た/2024年07本目】映画「枯れ葉」観ました。

          【観た/2024年06本目】映画「葬送のカーネーション」観ました。

          【観た/2024年06本目】映画「葬送のカーネーション」観ました。 【感想】 静謐な時間の中に現れる世界の姿。「希望」とは何かをあぶりだすファンタジー。 まずストーリー。 まず設定が絶妙。 おじいさんと孫娘がトルコからシリアまでを目指すロードムービー。 その道のりで様々な人々と出会い、数多の言葉を投げかけられる。 メタ的でもあり、そうでもなさそうでもあり、、。 目を耳を離せない物語になっています。 そして演技や演出など。 とにかく主軸二人の台詞が少ない。 なので細かな表

          【観た/2024年06本目】映画「葬送のカーネーション」観ました。

          【観た/2024年05本目】映画「ヤジと民主主義」観ました。

          【観た/2024年05本目】映画「ヤジと民主主義」観ました。 【感想】 これは破格の興味深さ!民主主義の源流、その分水嶺を探しだす、貴重な映像体験! まず構成。 実際に起きた2019年の「事件」から本日に至るまでの「映像的事実」。 よく残っていたな、、よく撮っていたなということだけでも賞賛に値します。 時系列をしっかり追いつつ、登場人物の核に迫るアプローチも完全に成功。 観客の理解しやすさを十二分に考慮しつつ、事の重大さを置き去りにしない、バランスも見事でした。 そして

          【観た/2024年05本目】映画「ヤジと民主主義」観ました。

          【観た/2024年04本目】映画「市子」観ました。

          【観た/2024年04本目】映画「市子」観ました。 【感想】 「市子」の涙が、笑顔が、突き刺さる。「救済」という言葉の意味を強く問いただす、リトマス試験紙のような作品。 まず、ストーリー、脚本。 「ある社会問題」を真っ正面から書き切った、これは相当な覚悟。 台詞も多弁にならず、そぎ落としも十分。 ト書きで状況設定をしていくのも好感度が高く。 映画としての質を十分に担保できています。 そして演出、演技。 豊かではないが幸せ、市井の人々の風景を十分に映し出す。 貧しさも不

          【観た/2024年04本目】映画「市子」観ました。

          【観た/2024年03本目】映画「きっと、それは愛じゃない」観ました。

          【観た/2024年03本目】映画「きっと、それは愛じゃない」観ました。 【感想】 恋が、愛が国境、文化を越えていく!。美しく、かわいらしいラストは必見! まずストーリー、脚本について。 ベタベタのラブストーリーを大いに期待していたのですが全然違う! 宗教的慣習における家族愛と自由社会における恋愛を交差させながら、グイグイとトルクの効いた推進力。 そこに仕事と結婚の意味を鋭く打ち込む、骨太感は秀逸。 台詞回しの表現もシンプルながら洒落ていて、イギリス、ロンドン、マルチカルチ

          【観た/2024年03本目】映画「きっと、それは愛じゃない」観ました。

          【観た/2024年02本目】映画「カラオケ行こ!」観ました。

          【観た/2024年02本目】映画「カラオケ行こ!」観ました。 【感想】 思春期と成熟が見事に交差する、おそらく2024年を代表するであろう本格ジュブナイル!! まずストーリー、脚本。 原作は一応既読だったので意表を突かれることもない、はず。。。 なのにグイグイと引き込まれる台詞回し。 言葉数は多くも少なくもなく、ボキャブラリーも的確。 ちょっと毒のあるところも原作を崩さず、それでいてオリジナル感もあり。 楽しい!と素直に感じるストーリー展開でした。 そして演出、演技。

          【観た/2024年02本目】映画「カラオケ行こ!」観ました。