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【観た/2024年05本目】映画「ヤジと民主主義」観ました。

【観た/2024年05本目】映画「ヤジと民主主義」観ました。


【感想】
これは破格の興味深さ!民主主義の源流、その分水嶺を探しだす、貴重な映像体験!

まず構成。
実際に起きた2019年の「事件」から本日に至るまでの「映像的事実」。
よく残っていたな、、よく撮っていたなということだけでも賞賛に値します。
時系列をしっかり追いつつ、登場人物の核に迫るアプローチも完全に成功。
観客の理解しやすさを十二分に考慮しつつ、事の重大さを置き去りにしない、バランスも見事でした。

そして演出というか撮影意図。
まず、「ヤジ」がなぜ民主主義に必要不可欠なのか、からブレない。
バランスをとっていわゆる体制側の立場も入れ込むとか、そういうバランス感覚の発露=忖度なし。
この鮮明さは実に潔し。
主に語られる二人の人物への接し方も中途半端さがない。
人物背景の書き込みもある意味容赦ない。
潔さと容赦なさがこの事件の意味に深みと広さをもたらす。
制作陣の覚悟を感じる作りでした。

さて。
公共の安全と表現の自由は両立しないのか、は大きな問題。
僕は確実に両立すると思っていますし、過去の例を見ても明らかに感じます。
道警のやり口はいかにも杜撰。
これは十分反省していただきたいところですが、プライドが邪魔をする様は見にくいとしか言い様がない。。

また、
表現の自由、発言の自由、ひいてはヤジの意味、デモ権はまさに権力に対して発動するものだということを僕らは知らなさすぎるということも痛感。
ここは権力の暴走を止める最前線にして最終防衛ラインであることにも自覚が足りなかったように自戒します。
三権を監視する第四の権力、マスコミの役割を果たしきったHBC、本来あるべき姿を見せてくれた二人の市民には心から感謝したいと思います。

【評価・つけるとすれば】
4.3です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

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