見出し画像

【観た/2024年08本目】映画「ビヨンド・ユートピア 脱北」観ました。

【観た/2024年08本目】映画「ビヨンド・ユートピア 脱北」観ました。

【感想】
目をそらすことの罪を浮き彫りにする、ドキュメンタリー映画の頂点的傑作。

まず構成。

ドキュメンタリーですのでほぼ時系列に2つのミッションが進行します。
スマホと隠しカメラを使い、緊迫感溢れる「現場」を撮りきる。
再現映像もなし。
見せない部分もなし。
主眼点もクッキリしていてわかりにくさも排除。
今目の前で起きている、と十分以上に感じさせてくれる作りには脱帽でした。

そして登場人物や脱北に至る進行。
これもまた鬼気迫る、刮目に値する描写の数々。
なぜ脱北なのか、という論点から一ミリたりとも目をそらさせない。
監督の強い意志を感じる進行には強い共感を感じました。

さて。

捕まれば強制送還。
待っているのは死。
自然さえ目の前に立ちはだかる。
その一歩が絶望なのか希望なのかすら見えない深い闇へ飛びこまなければいけない、
過酷で残酷、むごすぎる北の日常。
長すぎる旅路を行くのは、我々と同じ無垢な市井の人々であることに改めて衝撃を受けました。

世界にはまだ少なからず独裁者や独裁政権が存在しており、
不当に虐げられる人がいる。
またそれを勇気を持って、命がけで伝え様とする人がいる。

できないことを理由に、忘れるふりをするのは、加担しているも同じ。

コミットできない事へのふがいなさ。
思わず目をそらしてしまった事への罪悪感。

心に置きとどめ、できない理由よりできることを探したいと強く感じる作品でした。

【評価・つけるとすれば】
4.4です。

ちなみに
☆1 ・・・金返せ
☆2 ・・・DVDで十分
☆3 ・・・劇場で観る価値有り
☆4・・・・是非オススメ!
☆5・・・・生涯の名作!です

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?