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9/12と映画の感想と9/13


9/12

今日は3週間ぶりに大学のカウンセリングがあった。
初めて今のカウンセラーのカウンセリングを受けてから多分3ヶ月くらい経っているが、この3ヶ月間で人と一対一で話す能力がだいぶ向上したと思う。
カウンセリングは継続することが大事だと聞いたことがあるけど本当にその通りだ。

2年生の時はじめてカウンセリングルームを利用して、その時は全然とピンとこないし、ただ自分のことを話すだけの時間がかなり辛かった。
「〜で辛いんです」と話すと、「えーそうなのー?」みたいな反応をされるし、自分の言っていることをいちいち否定されているような気分になってしまったので、2回ほどで結局行かなくなってしまった。
今思えばあの時に、別のカウンセラーに交代してもらうか、別の機関を利用すればよかったと思う。
この3ヶ月くらい、カウンセリングはコミュニケーション能力の向上と社交不安の軽減に対してかなりの効果を発揮している気がする。

カウンセリングの帰りに、普段はあまり利用しない映画館で映画を観て帰ることにした。
予告映像で興味を惹かれていた「箱男」というタイトルだ。

箱男の感想(ネタバレ含む)

正直最初から最後まで意味不明だった。
映画の冒頭、1970年代の高度経済成長期の終わりを告げる新聞記事や、白黒写真が映されながら主人公の「箱男」のモノローグが流れるので、その年代を舞台にしているのかと思いきや、キャスト・スタッフのクレジットが流れた後、画面がカラーになり現代の街中が映し出される。
その時点でだいぶ混乱したが、そのシーンのナレーションで流れる「箱男」の心情は少し共感できた。
「箱男」は「私が欲しいのは完全な匿名性や孤立」だと言う。
私も、自分のことを知っている人がいないような知らない場所を歩いている時に、自分が周りに認識されていないような状況が落ち着くと感じるので、この気持ちは理解できた。

「箱男」はワッペンが大量に貼り付けてあるベストを着ている「ワッペン乞食」や謎の狙撃手に命を狙われる。
カメラやノートを除いて財産をほとんど持っていないような「箱男」の命を「ワッペン乞食」がなぜ狙うのかは良くわからなかった。
「ワッペン乞食」はカオスな世界観を演出する舞台装置かなと思う。

その後、狙撃手の正体である「ニセ医者」と、その協力者兼スポンサー?の「軍医」の会話シーンが流れる。
この2人が協力して「箱男」を狙う理由は後々描かれて、そこはまあ理解できるんだけど、「ニセ医者」の「箱男」への執着は全く共感することができなかった。

「ニセ医者」と「軍医」はとある契約によって「箱男」を消し、「軍医」が「箱男」になり変わる手筈だったのだが、「ニセ医者」は勝手に計画を変更し、自分が「箱男」になり変わる。
計画を遂行する上では別にニセ医者が「箱男」になる必要はないのに、彼は是が非でも「箱男」に固執する。
自分以外に「箱男」が存在することが許せない元祖「箱男」は、ニセ医者に「箱男は私だ!」と言い放ちバトルに発展する。
そのバトルシーンがツッコミどころ満載すぎた。
2人のバトルはニセ医者と軍医が運営している病院の室内で展開する。
ニセ医者はスコープ付きのショットガン?(銃に詳しくないのでよくわからない)で元祖に挑むのだが、明らかに命中率が良くないし、狭い室内では長銃は不利だとしか思えない。
しかも2人とも頑なに箱を脱ごうとしない。
あのシーンで観客は皆心の中で「いや、箱脱げよ!」とツッこんでいたに違いない。

例の如く雑です

ニセ医者に付き従っている葉子という女性が考えていることも良くわからなかった。
葉子は最初、ニセ医者に弱みを握られ操られているようなそぶりを元祖に見せるのだが、それはブラフで、どうやらニセ医者のことを本気で好きなようだった。
しかしニセ医者が「箱男」になり、病院を出て行ってしまった後、訪ねてきた元祖と、直接描写はないが肉体関係を持っているようだった。
その行為のシーンがまた良くわからなくて、抽象的な幾何学模様が映し出されて、2人の詩のような言い合いが続く。

その後、葉子は元祖を置いて病院を出て行ってしまうのだが、葉子を追いかけ元祖が病院を飛び出して行ったシーンも意味不明だった。
路地の向こうに葉子が見え隠れし、商店街のようなところでようやく追いついたかと思ったら、大量の箱を被った人々が現れる。
そして最後は、「この世界では誰もが偽物にしかなり得ない。箱男は貴方だ(うろ覚え)」という言葉で締めくくられる。

最初から最後まで、人の感情にリアル感が無く抽象的な描写が続き物語が終わる。
私は抽象的な描写で埋め尽くされている物語は中身が無いように見えてしまうのだが、この物語そのものが、最後の言葉を伝えるための装飾に過ぎなかったのではないかと鑑賞後に思った。
「箱男」は社会を一方的に覗き、周囲から認識されない存在として描かれている。
「偽物にしかなり得ない」というのはフィクションの中で描かれる人物だからで、そういったフィクションを一方的に覗くばかりで、誰からも認識されない生活を送っていると、貴方も箱男になってしまうよ、ということではないだろうか。おそらく。

最後のメッセージが主題だったということはなんとなくわかったんだけど、物語的に謎な部分は多かった。(元祖「箱男」の前に箱男だった先代「箱男」の正体、なぜ元祖はその男を殺したのか、なぜニセ医者と葉子は軍医に縛られていたのかなど)
なのでいつか原作を読んでみたいと思う。

9/13

今日バイトの面接があり、やっと受かることができた。
今までやったことのない分野で、数年前までは自分がこんなバイトをするなんて想像だにしていなかったけど、来週から研修が始まるので頑張りたいと思う。

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