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mk0war888
248.20220816：竹晴の回：料理
俺は料理が全くできない。
料理は調理師に任せるのが当然の世界から
家出しなかったから機会も無かった。
夕静は外の世界へ出た事はあるものの、
動物でも植物でも
死んでいる物に触れたくないから、
断ち包丁でぶつ切りにした食材に
振りかけるだけの調味を施して
グリルに放り込むだけしかできない。
焼き上がりは嗅覚頼りだ。
料理の思い出話で主役に躍り出るハイドは
何を作らせても
とても美味なポタージュスープになるという
奇天烈な腕の持ち主で、
フレドに拾われるまでの二人は
なかなか苦労したらしいが、
ハイドがあれから腕を磨いたと言うので、
今日は二人が得意なものを作り寄せて
馳走を並べてもらった。
俺は洗い物専任。
調理器具が空く度に洗う。
ちなみに此処での生活が始まってから
ずっとフレドに二食世話になっている。
フレドの飯は美味い。
香りと見た目通りの歯応えと味の物で
安心して喰えて、
飲食店並みに美味い。
夕静のちょいレアグリルに
俺の胃腸はもう慣れっこだが、
やっぱり安心して喰える物は有り難い。
ああ、うん、
ハイドの飯も美味かった。
美味かったよ、まじで。
ただ、
明日も頼みたいかと訊かれると
歳とったら毎日でも世話になりたいと答えるかな。
美味いんだが、
何もかもがやたら柔らかいんだよ。
火が通ってないよりは二億倍良いんだが。
うん、まだ俺は歯応えが欲しい歳だから、な。
良い機会だから
フレドに料理を教わってみようと思った。
マリエラセス暦４０４４年９月１日紫曜日２３：３７
（この星の一カ月は、１２月以外は２８日）。
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