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20220213☆:ランの回:生まれ故郷

ラン

安息室に飾った

白い小さい龍がいっぱい居るみたいな雲の形で

ランが大好きな

絵葉書をおちびが見て、

おちびの生まれた・・・・所にそっくりだって言い出して、

ちょっと焦った。


生まれたって兎としてか、

小人としてか、

どっちにしても、

一回死んでる訳じゃん?

重い話はランは大丈夫だけど、

おちびには辛いんじゃないかと思って。


でも、

おちびはあっけらっかんとして話してくれた。

「このヒト型になって目覚めて

最初に見た風景が

これそっくりだったです。

絶対に! 此処じゃないどこかに!

今! すぐ! 行かなきゃ! っておもったです」って。


「山の民の人が拾ってくれた時にもそう・・言ったら、

『おおまけしても8才くらいにしか見えないのに

言う事ナマイキねー』って言われたです。

兎だった時、

8才くらいで死んじゃったですかね」ってケラケラ笑って。


結局、山の民の人が、

まだ何もできなかったおちびに、

生きる方法とか

勉強の方法とか教えながら、

2年くらい育ててから、

ストュスアイ王国に渡る船に乗せてくれたんだって。

10歳で一人暮らし!

凄すぎない?

尊敬するわ。


マリエラセス暦3903年2月13日おう曜日23時11分。

【ランの絵葉書】
【環を持つ土塊の星の地図半分】
裏にも大陸があるが、
まつりごとを要する種族は生きられない
断崖絶壁の溶岩柱からなる地なので略される。
隔地に散っているマリエラセス連邦は、
世界中の厳しい環境の少数民族国が
共通の目的と利益で結合して構成した国家で、
上記不可墾の地も便宜上所轄している。
【環を持つ土塊の星の全体地図】
北極南極は海。
氷床に氷柱が乱立する。
白い部分は外殻と繋がっている溶岩柱。


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