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636.20230906:華代の回:愛の記憶


前話のご案内

久幸と凌司のお話

話中の万禮一家は、 メンバーシップ「夢了の皿」会員の万禮様のオリジナル・キャラクターで 設定その他は会員様御本人と話し合っております。
711号室出演者≒メンバーシップ会員様は常時募集中です♡
万禮様の偶さか日記も併せてお読みいただくと解像度とエモさが跳満です。


711号室

主な登場人物


上段左からラン:久幸ひさゆきの友人。凌司りゅうしの恩人。
トゥ、師匠、おちび:ランの伴侶小人。久幸ひさゆきの友人。凌司りゅうしの魔術の師。
泰市たいち:ランとトゥの伴侶猫。
下段左から万禮ばんらい久幸ひさゆき、ヒー、始祖:かど凌司りゅうしのバンパイアにおける直系始祖で伴侶。
かど凌司りゅうし、りゅーし:万禮ばんらい久幸ひさゆきのバンパイアにおける直系係累で伴侶。華代の実父。 
武長たけなが華代かよ:凌司と前妻の子。幼少時に凌司の母の養子となった。


左から絵理香えりか:凌司の元妻。
朗正あきまさ:凌司と絵理香の子。華代の弟。絵理香と同居。

本編

凌司の母で華代の祖母おかあさんの養子になった頃の記憶は
殆ど残ってないけど、
華代の生母絵理香さんの事もりゅーの事も
嫌って生きれば良いんだって
強く思った事は覚えてる。
何時なのか
何がきっかけだったのかも
思い出せないけど。
たぶん、そう思わなきゃ
悲しくて寂しくて、
両親に自分を手放す選択をさせた
自分の事が情けなくて、
生きていけなかったんだと思う。
本当の親に
それも両方共に
愛されなかったっていう
思い込みがずっと消えなくて、
親にも愛されないのに
他人なんかに愛される筈がないから
出された条件は全部クリアしなきゃと
どんな無理をしても善い子でいなきゃと
自分で自分に言い聞かせてた頃もあった。
身体を与えれば孤独が紛れる気にしてくれた
男の子の家に入り浸ってた頃もあった。
何も与えなくても
善い子にしてなくても
何なら罵詈雑言を浴びせても
愛されてると実感させてくれた最初の人が真弓だった。
りゅーに愛されてた記憶が飛んでただけらしいんだけど。
何故か真弓と居ると
ちょっとずつ愛された記憶が生き返ってくるの。
一昨日はりゅーの煙草の匂いと
おでこキスと鼻キス。
事あるごとにしてくれたみたいだった。
煙草は私と離れた直後に止めたらしいって
誰かが言ってたのも思い出した。
昨日はりゅーの背中と髪の匂いと
下手な童謡を思い出した。
七つの子。
絵理香さんも私が乳児だった間は
ベタベタに愛してくれてたって
これも法事の時かなんかに
誰かが言ってたのを今朝不意に思い出した。
何で忘れてたのかしらね。

今、凄く幸せ。
丁度良い距離を作ってくれて
せっつかないでいてくれた
ランさんトゥさん泰市ちゃんのお蔭だと思う。
ありがとうございます。

マリエラセス暦3904年10月10日青曜日24時03分
(この星の一日は26時間)


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