Mj.oon

心にゆだねてつらつらと。 「檻に亀裂を、一陣の涼風を」

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最近の記事

『同志少女よ、敵を撃て』

2022本屋大賞受賞作! ということで店頭にずらっと並んでおりました。 にしてもなんだいこのタイトルは。 タイトルにしても絵にしても。あまり惹かれはしなかった、というよりマイナスの興味が湧きました。が。 二日間没頭。はい、読み応え。 もう止まりませんったら。 デビュー作?でこんなもの書けるもんなの? 逢坂冬馬さん、何者? 題名から邪推したのはシンプルな英雄譚でした。 平凡な少女が困難を乗り越えて英雄になる、とか。 ところがどっこい、 人間が生きてました。ええ、間違いなく

    • ハルキストなるもの

      村上春樹の短編集『一人称単数』を読んだ。 個人的に表紙の絵がなぜ一人の女性なのか腑に落ちないところがある。村上春樹はあまり表紙に拘らない人だろうか。まあいい。 「春樹節」に期待して本を購入。 読み進めるうちに、なんとも言えない違和感に包まれた。違和感?不快感?くすぐったさ?は違うか。 村上春樹を初めて手にした私はその時、高校生だった。 ある種の義務感から読んだのかもしれない。 「『ノルウェイの森』の女の人がさ、あんたみたい」 友人の一言は、村上春樹という作家に執着させた。

      • 「もう一つのクアッド」:時代遅れの対中包囲戦略

        ICH(インフォーメイション・クリアリング・ハウス)の11月18日コラム要旨 東南アジアは3つのサミットが連続開催される1週間前、まさに国際関係の中心にあった。東南アジア諸連合国(ASEAN)首脳会談、G20首脳会談、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議である。 ASEANサミットには世界経済のおよそ半分を占める国々が参加した。 サミットの最後に、ロシアのラブロフ外相が、重要なことを言い渡した。「ASEANにおける安全保障と協力の包括的、開放的、平等な構造」を賞賛

        • Stray sheep

          迷子 いつも迷子 成長するにつれ、迷子 どこへ向かへばいい? HSPの疲れ気味な私です。 今日は処理しきれない自分の「  」を吐き出すつもりです。 「繊細さん」なんて言葉が一般化してきたように思います。 でも私の周りの人はあんまり知らないみたい。これみよがしに『繊細さんの本』飾っておこうかしら。 HSPというとややこしそうな気がしてあまり好きません。こじつけの病名みたいでしょう。 「繊細さん」というと、か弱いみたいで嫌です。触れてはいけないもののような。わがままです

        『同志少女よ、敵を撃て』

          『ぜんぶ運命だったんかい』

          日本っておもしろい国ですよね。自分を押し殺して生きるのを美徳としてきた国ですから。 題名にグサッと刺されましたね。すごく読みたいけど絶対読みたくない、の気持ちが交錯しました。 結局ぶっ通しで読んでしまった。 日本で働く20代女性は、働き始める時点でハンデを背負っている。「いくつで結婚する?」「結婚したら仕事やめる?」「私主婦になるの?じゃあ仕事で昇進なんてしちゃいけないのかな?」「いつか全部捨てる羽目になるの?」 あのね、そもそも日本人は働き過ぎです。余暇のない人生に、愛も

          『ぜんぶ運命だったんかい』

          ウクライナ情勢の背景には

          「アメリカの約束違反」「ウクライナのNATO加盟を許さない」 上記は、ロシアのウクライナ侵攻の根拠として挙げられている。 プーチン大統領はなぜウクライナのNATO加盟に反対するのか。流血沙汰に持ち込むほどの訳は何か。アメリカの約束とは何か。 NATOは冷戦時代の遺物である。かつて、ソ連率いる東側の「ワルシャワ条約機構」に対抗するため生まれた軍事同盟、NATO(北大西洋条約機構)。 (現在のNATOでは主に集団防衛・危機管理・協調的安全保障の三つを中核的任務としている) 1

          ウクライナ情勢の背景には