7/31 下を向いてる場合じゃないぞ、俺。
おはようございます✨
昨日あった出来事…
休憩時間に自分の車の中で休んでいた。僕の車はいつも正門近くに止めてある。
ちょっと一息ついていると、最寄り駅の方向から生徒が一人歩いてきた。
「あれ?遅刻の子かな?」
その生徒の後ろに大人の女性がほぼピタリとくっついて歩いていた。生徒の母親だ。
二人ともとてもゆっくりと歩いて正門へと向かって歩いてくる。
正門に着こうとしたその時、生徒の足取りがピタリと止まった。
すると母親が生徒に何かを話しかけ始めた。
きっと何らかの問題を抱えて、学校に足が向かない我が子を何とか登校させたいと願って、一緒に交通機関を使って学校まで来たんだろうと思う。
正門前で立ち止まる娘と母…
きっと彼女も頑張って頑張ってようやく制服に着替え、意を決して家から一歩を出し、電車にも乗り、何とか学校まで辿り着いたけど、やっぱり正門を通るのには見えない大きな壁がある…
どんな事が原因なのかは分からないけど、少なくとも本人も家族も、こうなるためにこの学校を選んだわけじゃない。
そこには沢山の希望を夢見て入学をしてきたはず。
彼女がどんな悩みを抱えているかは分からないけど、県内随一の進学校である僕の勤務校は、往々にして学習面で悩みを抱え、学校に足が向きにくくなる生徒が多いように思う。
今まで感じたことの無いような劣等感と自分だけが取り残されているような孤独感が襲ってくる。
『学校には行きたい。でも足が動かない。
なんで?自分は強いはず。そんな弱くないはず。でも足が動かない。』
『家族にも迷惑をかけている。
それはわかってる。』
『でも今から地獄にでも行くかのような覚悟を強いられてる。』
『家族の期待にも応えなきゃいけない。こんな気持ちになるためにこの学校に入学したんじゃない。なのに自分は何をやってるんだ?』
『自分はダメなヤツだ。』
『弱いヤツだ。』
『こんな自分は嫌い。』
『もう何もかも嫌になってきた…』
本人に聞いた訳ではないけど、こういう思考がめぐっているんじゃないかと思うと
「そういう子を俺たちは救えないのか?」
「どうしてあげたらいいんだ?」
「何を望んでるんだ?」
顔見知りの生徒ならまだしも、初めて目にする生徒を近くに、ただただ何も出来ずにいた。
「何か気の利いた一言でも掛けにいけたら…」
そんな事を考えなくはなかった。
でも普段関わりのない教員が突然現れて話しかけてくるのも異様に思えて、何も出来なかった。
車の中にいた僕は、その家族が抱えている問題を想像に任せて推し量ることしか出来なかった。
ただただ自分が無力な事をを痛感した。
しばらく問答を続けた親子は何とか正門を二人でくぐって校舎の方へと向かっていった。
その背中を見て「本当によく頑張った」と心の中で思いながら、僕も車を後にした。
こういう生徒や家族が少しでも減るように、自分の幅をもっと広げていかないと。
自分だけではなくて、学校全体、社会全体が何か変わっていかないと…
下向いてる場合じゃないな。
無力感感じてる場合じゃないな。
前向きな話では無いかもしれませんが、自分への戒めの意味も込めて、残させてください。
では今日も素晴らしい一日を✨
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