見出し画像

【読書感想⑤】仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか? 著者:安達裕哉

3週間ぶりの投稿です。少し時間が経ってしまいました。実は最近転職しまして、今月から新しい会社で働いています。

職場には少しずつ慣れてきたものの、コロナ渦で出社する頻度が限られており、職場の人と直接会話をする機会が限られています。まだわからないことが多く、雑談や細かい質問を通して、同僚や会社の内情を理解していきたいのですが、それが少し難しい状況です。

このようなアンコントロールラブルな状況ですので、今は頭に浮かんだ質問を全てメモし、出社時に聞くというようなスタンスを心がけています。

また出社時にはできる限り、チームの人との会話や雑談を大切にするように意識しています。やはりまずは、自分のことを知ってもらい、同時に相手を知ることが大切だと思いますので。

******

さて今回読書感想として紹介する本は、題名にもある通り「コミュニケーション能力」を題材にした本です。なぜこの本を選んだのかと言うと、リモートワークがニューノーマルになりつつある中で、改めて「コミュニケーション能力」とは何かについて、立ち返ってみたいと思ったからです。

お互いの顔や行動が見えにくくなっている今、これまで以上に仕事でのコミュニケーションの重要性を感じています。特に転職したてという状況ですので、リモートワーク環境下でチームに貢献をするためには、コミュニケーションはその礎になると思っています。

この本では、コミュニケーション能力を高めるためのノウハウというよりも、その本質が語られています。筆者はデロイトにてコンサルタントとしてご活躍され、現在はBooks & Appsを運営している安達裕哉さん。個人的に著者のブログは日頃から読ませて頂いており、日々の仕事の中で参考になることも多いです。

今回の読書感想では、本の内容に基づいて、コミュニケーション能力が重要になった背景と本質さらっとまとめてみました。

コミュニケーション能力が必要になった背景

まずコミュニケーション能力が現代社会において求められるようになった背景ですが、著者は以下の2点をあげています。

①専門分化が進んだことで、専門家同士の協力なくして、仕事における成果を出すことが難しくなったから。
②会社のコアメンバーによる定型業務の減少

定型業務が減少する一方で、専門知識を要する仕事が増えたことで、コミュニケーション能力が求められるようになったと著者は述べています。専門的な知識を活用する労働者(知的労働者)にとって、その知的能力を活かす上で、コミュニケーション能力が不可欠になったと言うことでしょう。

確かに現代社会では、自社とクライアントの2社間で仕事が完結するということはほとんどないと思います。私自身の経験に置き換えますと、私は現在広告代理店で働いていますが、ここでは社内スタッフとクライアントだけでなく、制作会社、タレント会社、自社の子会社、ITインフラを支える会社、人材会社など多くのステークホルダーとの分業を通して、プロジェクトを進めています。各々が違う責任と役割を果たすにおいて、必要とされる知識も変わってきます。その中でお互いを理解し、仕事を進めるためにもコミュニケーション能力が重要であるということしょう。

「コミュニケーション能力」の本質

続いて、「コミュニケーション能力」の本質についてですが、著書では「自分自身を俯瞰する能力」と定義されています。それは自分の発言に対して、相手がどのような印象を持つか相手と自分の価値観の相違は何かという視点を持つことを通して、違う土俵で仕事をしている人たちの理解をするということです。

つまり相手の理解を確かめながら話を進めるのが「コミュニケーション能力」の本質であり、専門分化型の社会において、成果を上げるために必要な能力であるということだと思います。コミュニケーションとは決して相手に対して「察してくれ」と甘えないことでもあり、「〜だろう」ではなく、「〜かもしれない」と考え、自分に都合よく思い込まず、相手にきちんと言うことだと思います。

最後にですが、著書の中で最も印象的だった文章を引用し、締めくくりたいと思います。非常に示唆に富む一文です。

「しょせん、人と人はわかり合えない、そして自分はさらにコミュニケーション能力は低いのだから、相手のことを誤解をしているのかもしれない」と常に思える人こそ、本当は最もコミュニケーション能力が高い。

コミュニケーション能力において最も重要なことは、自分がコミュニケーション能力が低いと認識することで、相手を理解しようと努めること。そうすることで、相手を理解し、コミュニケーション能力が高い人材として、評価され成果も上げることができるということではないでしょうか。

今回は以上になります。
お読みいただいて、ありがとうございました。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?