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朝焼けを ぼーっと見てる 君のその 横顔見てる ずーっと見てる

おれが目を覚ました時、彼はソファで体育座りで窓の外を見てた。

オレが起きた事には気付かない彼。
その横顔は、透き通る様な綺麗さだった。

こいつ、、、ホントに綺麗な顔だな。


「あ、、起きたのー?昨日呑みすぎちゃったぁ。。気分悪いぃ。。」

「もおちょい寝てから帰れよ。今日は仕事休みしょ?」

「んー。でも早く帰るー。ありがとーね。」

ベッドの中の時間はとても温かくて、ミルクココアをゆっくりとすする様な幸せな時間だった。

好きだな。。返したくないな。。

「試しにオレら付き合ってみねぇ?」

「いいけどボク、来年結婚するんだよ(笑)」

「だよなー、結婚やめてオレの彼氏になれ(笑)」

「結婚はやめれないよぉー(笑)1年だけ付き合っちゃう??(笑)」

「オレぜんぜん得しねぇじゃん(笑)」

「そだねー(笑) じゃー帰るねー!バイバーイ(笑)」

これ以上は引き止める理由もない。
外に出て行く彼を見送った。
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好きな食べ物、笑いのツボ、育ち方から人生観まで何もかもが合わない。

そんな君だけど、掴みどころが無くて不安定で、ずーっと気になっていた。

かわいい、なんか気になる、なんか世話したくなる。

ただそれだけで好きにならない方が良い。

彼には人生プランがあって、1年後に結婚して子供が居て、家庭が出来る事が決まっている。
そんな生き方を歩まなければいけないらしいのだ。

手に入らない訳ではないが、手に入れない方がいい物。
世の中にはそういう物があるらしい。

そしてそういう物ほど、喉から手が出るほど欲しくなる様だ。
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朝焼けを見つめる彼の横顔はひどく綺麗で、この先その横顔を見つめるのはオレではないらしい。

ミルクココアをすする様な温かい時間は、冷めてしまった様だ











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