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運の確率

運の良さ

私はとても運が良いと思っている。
特に人の運が良い。

独立する時に、今のクルの取締役でありデザインの責任者と会えていなかったら多分ここまで成長できなかったし、
会社が本当に苦しい時にある方にお会いして、関西の経営者コミュニティーをご紹介いただけていなかったら、今頃潰れていてもおかしくない。
また、今いるメンバーやパートナーも入社の経緯が面白かったりして
社外の方からどうやって採用してるんですか?と聞かれることもある。

このタイミングでこの人に会っていたから、たまたまうまく行っていると感じるし、むしろ会っていない時を想像するとゾッとすることも正直多い。

話は少し変わるが、
尊敬している先輩経営者に人や組織の話を相談をしていた時、
「水谷くん、ビジネスモデルは再現性を作ることができるけど、人だけは再現性がない。あのタイミングにあの人に会えてジョインしてくれたからここまで来れた。運が良い。
だから今から起業して同じことができるかはわからない。でも再現性がないからこそ、その確率をどれだけあげられるか。
それが経営者とやるべきこと。」
理論が大好きな先輩なので、とても印象的な答えだった。
と同時に採用のスタンスが自分自身の中で変わった。

今までは何となく「今のうちの規模では、、」とか「売上確保できてないし」とか「(相手の)今の仕事が順調そうだし、、」とか何かと理由を勝手に作っていたが、以前より採用に関して感度が高くなり、とにかくチャンスをたくさん作るという気持ちで人に会うようになった。

またこのスタンスを社内で伝え、今でなくとも社員でなくとも紹介できる人がいればすぐに会いにいくと社内での紹介制度も作った。
そしてそのチャンスが来た時に逃すまいとお金も借りれるだけ借りた。


運の確率を上げる

一見矛盾するような言葉だが、
運ってコントロールできるものと思っている。

例えば仕事を相談されてもしうちが受けることができない仕事だったとしても、クライアントにこの会社に相談したら何とかしてくれるかもと思っていただいたら次に相談いただく確率は当然上がる。
だとしたら結果は失注だが、将来受注できる確率は上がっている。

採用に関しても、今こちらから提示できる条件が合っていなくとも、もしかしたらいつか一緒に働いてくれるかもしれない。目の前にいる人がうちの会社をいい会社だと思ってくれたら将来紹介してくれるかもしれない。
そう思えば、今採用できるかどうかや条件を伝えるだけではなく、会社のビジョンを丁寧に伝える。
そうするといつかどこかで一緒に働ける確率が少しでも上がるかもしれない。

全ての行動は、
確率を上げるためにやっていると思えば、取り組み方が違ってくる。

そういう意味で社内で実践していてとてもおすすめな活動がある。
我々は不定期で懇親会したり、建築雑誌を題材に語り合う会など、だいたい1か月に1回以上は社内で簡単な食事とお酒を用意して、パーティーをする。

そこに私が面白いなーとか一緒に仕事できたらなーと思う人をお誘いするようにしている。そうするとうちの社内の雰囲気も分かっていただけるし、メンバーもイメージが湧きやすい。

最近では、社内メンバーもそこに来ている人は私が興味ある人なんだなと理解していて、冗談混じりで「いつからクルで働いてくれるんですかー?笑」と来た人を全員で囲い込む作戦まで私が言わずとも決行してくれる。笑

当然私が一番色んな人に会う機会が多いのだが、メンバーは直接的な仕事を通してでしか、なかなか色んな人に会う機会がない。そう言った意味でこのような場を作ると社内に刺激を与えることができるし、それがもしかしたら将来の採用につながるかもしれない。最近は、入社前にこのような場に参加してもらうことも多く、とてもおすすめだ。


入社の経緯

去年入社してくれたメンバーの中で、その経緯が面白い子がいる。

あまりうちはコンペ案件をお受けしないようにしているのだが、
たまたまの付き合いで、オフィス改装のデザインコンペに参加した。
やるからには当然全力でやろうと、社内外でチームを組んで取り組んだ。
しかし、結果悔しくも落選した。

しかし落選した約1年後にそのコンペを取り仕切っていた先方の取締役から私に連絡があり、ちょっと仕事の相談ができないかという話だった。
落選した我々に相談をいただけるだけとてもありがたいことだったが、内容を聞いてみると我々ではちょっとできそうもない仕事だった。
すぐに私は当時のメンバーを連れて伺い、受けられない理由をお伝え、そして御社の立場だったら我々ではなく、既存の取引先でされた方がいいと思いますと正直にお答えした。

するとその1週間後に改めて先方から電話がかかってきて、
何かトラブルかなと思ったら「うちの妻が転職先を探していて御社で雇ってもらうことってできませんか?」という相談だった。
その後すぐにお会いして一緒に働くことになった。
1年経った今とても活躍してくれていて、なくてはならない存在だ。

整理すると
「コンペで落選し、その後仕事を断った会社の取締役の奥さんを採用した」のだ。笑

こんなこと全くもって再現性はないが、
これがコンペを全力でやってなかったら、
仕事を電話だけであっさり断っていたら、
採用までつながらなかったかもしれない。

どれだけ運の確率を上げられるか。
そしてそのその確率がヒットした時にどれだけそれに対して準備できるかということだと思う。

元来目立つことは好きではない私が、
このnoteを書いていることで運の確率が少しでも上がれば。
まだまだメンバー募集してます。

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