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mizutani_biology
突然変異③ 脱アミノ化による突然変異
突然変異が起こる仕組みには様々なものがありますが,ここでは自然に発生する突然変異の代表的な3つの例について紹介します.
一つ目の例は,
塩基の脱アミノ化による突然変異です.
塩基の脱アミノ化は,水分子の作用によって起こることが知られています.
特にシトシン(C)や5-メチルシトシン(5mC)は脱アミノ化を起こしやすく,
シトシン(C)はウラシル(U)に変化し,
5-メチルシトシン(5mC)はチミン(T)に変化します.
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DNAの塩基のメチル化についてはこの記事では詳しく解説しませんが,大腸菌ではゲノムDNA内の約1%のシトシンがメチル化されていると報告されています.
大腸菌ゲノム内の全シトシン量は約100万個あるので,単純計算でメチル化されているシトシンはゲノム内に約1万個あることになります.
(https://academic.oup.com/femsle/article/328/1/78/505282)
塩基の脱アミノ化により,正常なDNA複製であればシトシン(C)や5-メチルシトシン(5mC)に対するペアとしてグアニン(G)が対合されるはずが,ウラシル(U)やチミン(T)に変化したことでそれらのペアであるアデニン(A)が対合されるため,結果的にグアニン(G)がアデニン(A)に変化する突然変異が生じます.
(突然変異④に続く)
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