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料理教室苦手な私が珍しくいったお教室が素晴らしすぎた件

私は料理教室が苦手だ。
美味しいものを食べるのは大好きだけれど、巷に料理本はたくさんあるし、子どもが生まれてからというもの偏食が凄まじく(長男が大の野菜嫌いで、パスタや焼きそばに入っている玉ねぎやもやしすら忌み嫌う男)、自分が食べたいものをピュアにつくれなくなった。すなわち、料理も好きではなくなった。

今となって、私にとっての料理は、子どもらのお腹を満たすための事務的行為に近い。(時々余裕のあるときは、自分のためだけに自分が食べたいものを拵える。ごくたまに。)土井先生の「一汁一菜」の本は素晴らしいと思うのだけれど、うちの息子が野菜嫌いすぎて一汁も一菜も食べさせるのが大変なのです。息子に嫌な顔をされるのが面倒なので、だから野菜は芋系、カレー系以外はほとんど食卓に並ばない。

料理は独学でできるでしょう、という決めつけ

料理教室が苦手なのは、どこかで
「レシピ見ればいいじゃーん」
「本屋で本買ってそのままつくればいいじゃーん」
って頑固な独学志向があるから。家にある料理本で、またはネットで調べれば、素人のものから、プロの料理家さんのものから、このご時世レシピはいくらでも無料で拾うことができる。
それなのにどうしてわざわざ教室まで足を向けなければならないのか?と。

そんな私が昨年末元同僚に誘われて、佐藤わか子先生のお教室へ参加させてもらうことに。なんでも、長年勤めていた元職場の同僚やお客様とのシークレット的に用意してくださるトルコ料理教室ということ。
「うーーん、もう料理は習うことがないんだけどなぁ」といつもの調子で思ったものの、迷った時に自分の本心を聞くいつもの筋反射テストで確かめてみたところ、
「行け!」というこたえ。

そうだなぁ、確かに誘ってくれた元同僚にもお会いしたいし、それ以前に集まってくださるみなさんが素敵な方だということはよく承知している。
ちょっと予定過多なタイミングではあったけれど、いってみますか、と参加することを決めたのだった。

行って大正解。目から鱗の学びの宝庫

いきなり、電車に乗るはずだった駅につく直前でiphoneを忘れて自宅にダッシュで戻って大遅刻というハプニングからのはじまりだったのですが、会場であるご自宅にお邪魔してすぐに、ご招待いただけたこと、そしてこうして参加させてもらったことの幸運によろこぶのであった。

・異国情緒溢れるのにとても和との調和のとれたインテリア、キッチン


・完璧なテーブルセッティング

・ご参加の方々が、雑誌にテレビにと引っ張りだこの料理家さんたち
(こんなモチベーションの低い料理ど素人が同席をさせていただいて、本当にありがとうございました。。。)
・キャリアアップしてとても充実している元同僚たち
・あたたかくもてなしてくださるわか子先生。

そして言わずもがな、先生の考案されたレシピでつくられたお料理の美味しさったら。これは百聞は一見にしかずならぬ、百聞は一食にしかずなり。

トルコ料理は世界三代料理の一つといわれている。私トルコには実は1泊だけトランジットで行ったことがあるのですが、きちんとしたトルコ料理をいただいたことがこれまでなかったのです。
ですが、本当に美味しい!これをきっかけに、トルコ料理を開拓してみたくなりました。

あー自分の奥底の声を信じてここへきてよかった。誘ってくださったIちゃんも本当にありがとうございます。

教わったのは料理だけじゃない、知識欲満たされるプロからの学びの宝庫

なにより想定外だったのが。こちらで教わったのは、単にトルコ料理の作り方とレシピ、そしてそれを食べるだけではなかった。
たとえば、こんなことまで教わってしまった、まさかの世界史まで勉強させていただけるとは!

・塩のつまみかた
・べちゃべちゃにならないトマトの切り方
・フムスの美味しくなるコツ
・トマトやひよこ豆の水煮を買う場合の選び方
・カルダモン×コーヒーの驚くべき美味しさ・・・!
・飲みきれなかった梅シロップの使い方
・お料理を「より」美味しく見せる盛り付け方
・ハーブを長く保存する方法
・トルコ料理と世界の歴史
・ワイングラスの美しい磨き方
などなど・・・先生の博学っぷりにびっくり。出し惜しみしないで、そして今回のテーマに関わらず制限しないで先生の技をシェアしてくださるのだ。

一切の生活感を感じさせないほどのインテリアの完成度の先生のお教室ですが、まさかのうちの長女と同い年のお子さんがいらっしゃった。お子さんが生まれてからはなかなか海外までは行けない、と仰っていた先生ですが、それまで海外へ足を運ばれ、もちろん東京中のトルコ料理専門店にもたくさん通われている。

実食した回数や量という経験値、それから飽くなき探究心、そして客人をもてなそうとしてくださるホスピタリティ。それが故の居心地のよさ。

私はすっかり先生のファンになってしまい、再訪をかたく誓ったのだった。

美味しいものや、居心地のいい空間は、いつだって私に揺るぎない幸福感を与えてくれる。今日も一日一福を感じながら。

そんな先生のお教室は、こちら(Wakka-kitchen)より。

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