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子どもが失敗から学ぶ権利を守る~課題の分離~

「宿題やったの~?」「この出しっぱなしのトミカ、いつ片付けるの?」「早くお風呂はいんなさーい。」

あるあるパターン

こういう風に子どもに言うと、ムッとした顔をしますよね。
んでもって「分かってる!」「あとでやろうと思ってたの!」と返ってきます。家の中にイライラした空気が漂ってしまって、これって誰得なの?状態。

私も気力体力ゲージが落ちて余裕がない状態だと、「やったの?」「いつやるの?」「しなさい」で言ってしまうことがあります。人間として自然なんですよね、この言い方ってきっと。日々を十分に頑張っているのだからこういう時もあるある。

課題の分離 (アドラー心理学より)

自然の摂理のままに「やったの?」と口に出てしまうことを踏みとどまって、家の中に良い循環をまわしていく取り組みとして、アドラー心理学で言われている(*)課題の分離を私は意識しています。
*もう少し正確に言うとアドラー心理学の中の子育て分野で言われていること、になります。

「宿題やったの~?」は、課題を分離すると、こうなります。
子どもの課題:宿題をやること
親の課題:子どもが宿題をやることを支援すること

そこで、言い方をこう変えます。
「宿題やったの~?」
「宿題は何か手伝ってほしいことある?」

意識しないと中々言えませんが、言ってみると、その後の家の雰囲気が普通にいう時と断然違ってくるし、子どもの表情も全然違うのでやってみる価値を私は感じています。

実例:さくらこちゃん(小3)の返事

「宿題は何か手伝ってほしいことある?」
子どもの返事のパターン①
「あ、忘れてた!」
今からやってくれる素晴らしいパターン!たまにこれがあります。
子どもが立ってるタイミングだとこのパターンの確立が上がります。座ってると何かをやっている時なのであまりこのパターンには入りにくいです。

「宿題は何か手伝ってほしいことある?」
子どもの返事のパターン②
「ん~?無ーい。」
そのままもし忘れてしまって、次の朝に「忘れてたー!!、ママどうしよう!!」となっていても、再度課題の分離。「そっかー、忘れてたねー。何か手伝ってほしいことある?」
厳しいようですが、結局これによって自分で自立していく力になっていきます。最初の内はついつい手出ししてしまいたくなりましたが、子どもの失敗から学ぶ権利を守ろうという意識を私も持って続けていきました。

「宿題は何か手伝ってほしいことある?」
子どもの返事のパターン③
「もう終わったよ。」
実際にはやり残しがあったりするときもありますが、それには構わず「あ!そうだったんだ!これは失敬失敬!」とか「おみそれしました~」とかできていることを楽しく承認するような返しをしています。やり残していたらそれも失敗から学ぶいい機会です。経験することで人間は成長しますよね。

課題の分離の前提

読んでいると伝わると思いますが、慣れないうちは精神力を使います。
その分、子どもの成長を促す力もすごいです。
ダラダラしているように見える子供を前にして、課題の分離をした声掛けをするには親の心の余裕がやっぱり前提になってきます。


私の実感としては、課題の分離を意識した声掛けが1日1つでも効果があるように感じました。毎日、ずっとはできなくて当然で、少しだけでも、続けていくことで子ども側も親が何かを意識していることを感じ取ってくれているように思います。

子どもの成長や変化を感じられることがやっぱり何よりのエネルギーになりますね。子どもと親のいい循環がいろんな家族で回っていきますように。




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