[前編]低温やけどで悲惨な目に遭った話〜事の始まりと原因不明の発熱
師走になり、急に寒くなってきた。
私には、この時期になると思い出すことがある。
突然寒くなってきた今だからこそ、注意喚起の意も込めて、私の身に起こった経験談を残しておく。
自分の不注意が原因とはいえ、経験したくなかった、そんな話である。
あれはコロナ禍で迎えた産後初めての冬、まだまだ息子の夜間授乳が必要だった年末のことだった。
12月28日。
足が冷えると眠れない私にとって、就寝のお供に湯たんぽは欠かせなかった。
この日も湯たんぽを足元に置いて、足を温めながら就寝した。(まず、これが良くなかった)
そして、夜中ミルクを作るためにベッドから身を起こし、そこで気付いたのだった。
あれ、湯たんぽを覆うカバーが取れかかってる…
そしてなんか、足の皮膚がうっすら赤いような…
とはいえ、痛みはさほど感じない。
加えて、布団の外は極寒。
息子が寝たことを確認し、空になった哺乳瓶を洗浄消毒した後、念のため、患部に保冷剤を当てながらすぐさま布団に潜り、就寝したのだった。
これが後々悲劇となる。
12月29日。
火傷を負ったと思しき箇所はそこまで痛くはないが、明らかに右脚内側の皮膚が白くなっている。
湯たんぽの蓋と同じ大きさ、500円玉程度だろうか。
それはまさに、湯たんぽのカバーが取れかかって露出していた部分でもあった。
年末で休診の病院が多く、加えて結婚を機に転居したため馴染みの医者もいない。
仕方なく最寄りの小さな皮膚科へ行った。
そこで私は右脚500円玉分の大きさの皮膚をくり抜かれることとなる。
診察後、私の脚にはまんまるい空洞が出来ていた。
年末年始の間は自分で消毒をし、年明けに通院するようその皮膚科に言われ帰宅した。
(注)低温やけどは程度の深さによって段階があり、最も重いと神経が損傷しているので逆に痛みを感じないそう。まさに私のこと。
今考えるに、私のやけどの状況からして、個人経営の皮膚科ではなく、行くべきは外科だった。その位深刻なレベルだったのだろう。
12月30日。
皮膚をくり抜いたので当たり前ではあるが、歩くたびに激痛が走る。
また、この日から何の前触れもなく39度の高熱が出た。他の風邪症状はなし。
脚が激痛で歩くこともままならないため、タクシーを拾い休日診療所に駆け込んだ。
熱冷ましを処方されて飲むが、熱が引かないどころか悪寒と脚の痛みで眠ることもできない。
そのまま翌朝を迎えた。
そして、これまでの人生で最も辛い大晦日が私を待っていた。
(続く)
情報として、低温やけどに気づいた際の正しい処置を以下に引用しておく。
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