My Foolish Heart
日が暮れていく。それはほんのひとときの魔法で、わたしをあの日へと運び去る。 終わらなければいいと つよく強く願ったあの日でさえ、空をあわい朱鷺色に染めながら水平線の彼方へ落ちていった。あなたは運転席へ戻り、シリンダーにキーを挿す。エンジン音とともに車が揺れ、心地よい振動が身をつつむ。あとひとつ橋を越えたらこの旅は終わってしまう。「もう少しだけ」を飲みこんだ瞬間、My Foolish Heart が空間を満たしていった。やがて三日月を合図にあの日は終わった。 今日、あなたはまた新たな１日目を刻む。ここまで読んでくれたんですね！ ありがとう！