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きっと飛べると信じてた

私がこれまで本を読んできた中で一番涙を流した思い出の一冊になりました。

「きっと飛べると信じてた」 オグ・マンディーノ著

私はこの記事を目にしてくれた方々が、「きっと飛べると信じてた」を読んでくれることを期待して、本の詳細にはあま触れないように気をつけたいと思います。

なによりもこの本は私に感動を与え、人生の嵐が襲うときも、暗闇で視界を失い絶望に落とされるときにも、私たち人間を創造された大いなる神様が、最善のタイミングで奇跡を起こしてくださる方だということに励ましを覚えます。

私の人生に、こんな最悪なことが起こらなければ、、、と嘆く声も聞こえてくるかもしれない。

だけど最悪にして、最高の宝物を得る。そんな風に一言では語れないが、その出来事がなければこの物語は生まれなかったのです。

聖書という書物をみなさんは読んだことがありますか。その旧約聖書には「ヨブ記」という書があります。その物語は壮絶で、ヨブという一家の主人に悲劇が襲います。彼には7人の息子と3人の娘がいました。そして、羊七千匹、らくだ三千頭、牛五百くびき、雌ろば五百頭、それに非常に多くのしもべを所有していました。この辺りの人々の中で一番の有力者でした。
ある日、神様のところに神の子らが集まっていました。そこにサタンも現れました。
サタンはヨブに目を付けて、「この無垢で正しい、悪を避けて生きるヨブでさえ、不幸が起きれば、神であるあなたを呪うに違いない」と申し出る。
神様は、サタンにヨブに対して「思ってることをしてみるがよい」と言われました。
そこからヨブに不幸なことが起こり始めます。息子、娘をすべて失い、家畜も失います。さらには彼自身は全身に皮膚病を患います。
そこにまたしても3人の友人が訪ねてきたものの、彼を励ますどころか、ヨブにさらに追い打ちをかけるように神様を信じる信仰心から、裁き合うのです。
そんな議論と押し問答の続く中で、ヨブは神様の信仰心を失わなかった。苦しみと悲しみの中でも、彼は無垢で正しくあり続けました。
最後に神様は、ヨブに以前にもまして祝福を与えます。

人生には苦難が起こります。それはだれにでも起こります。
その時に、励ましてくれる人や寄り添ってくれる人がいなくて、どうやって正しい判断や確かな選択を選ぶことができるでしょうか。

ヨブには確かな神様との関係、信仰心がありました。それは神様に確かなことを語られたと評価されるに値するほどでした。そして以前にもまして与えられた祝福は、神様が偉大な存在であられることをますます確かなものへと変えられたことだと思います。

今日の「きっと飛べると信じてた」の主人公にも悲劇が襲います。聖書のヨブ記と違うのは、彼には友がいました。絶望の淵にいる彼にいろんな出会いやチャンスが巡ってきます。しかし、どんな励ましも絶望的な彼を救うことができないほど彼はそのチャンスを快く引き受けられませんでした。そこに奇跡が起こるのです。
そして小さな命が、彼に少しづつ命を与えていきます。
いつの間にか彼は、目の前のことに夢中に生きるようになっていくのです。
その小さな命が大きな声で、応援するのです。

「毎日、毎日、あらゆる面で、私はどんどん、どんどん良くなっている!」
「絶対に、絶対に、絶対に、あきらめるな!」

小さな命の火が消えるとき、反対に彼の命は生まれ変わります。

人生に苦難が襲うとき、逃げたことがあるかもしれない。人生をこれで終わりにしたくなった人もいるかもしれません。
でも、きっと飛べることを信じていたら、あなたの人生は、これで終わりではありません。

誰かがあなたと話したいと思っている。誰かがあなたに教えてもらいたいことがある。あなたがいることは、隣にいる人の今日です。あなたとの出会いをこれから待っている人がいて、まだ出会っていないあなたと、あなたが共に生きて、笑っている。
どんな時でもたしかに、あなたを創造した大いなる存在が、あなたの喜ぶ顔を愛おしく思って、あなたに生きてほしいと願っています。

少し回りくどくもなりましたが今日の感想文でした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。




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