”悲劇と幸福の表現【角南正人展COOL フェローハウス・ダンスパフォーマンス鑑賞*ゆり呼*”
● 過去記事を見ていますと、私の絵に関する興味深いコメントをいただいている記事がありましたので、再アップしようと想いました。。。
”悲劇と幸福の表現【角南正人展COOL フェローハウス・ダンスパフォーマンス鑑賞*ゆり呼*”
以下、2009-09-28 23:30:42更新記事より。
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夏音アート・2009で知り合った作家さんが、訪れると言うので早速、本日、
いつものギャラリーH.O.Tさんに行く。
ダンスパフォーマンスもあるので、楽しみにしていました。
到着して暫くして始まったそれは、
原爆や、空を飛ぶミサイルへの警告と不安を表すものでした。
男女一対のダンサーたちが、
指の先までこまかく神経を配って伸ばす、捩る、ひきつる・・・
(まるでNoism、金森穣さんのダンスをみるようだな?
少し、そんな事が頭を過ぎる
美しいとか、きれいとかを越えた、なまなましい”にんげん”の表現。
つかのまの、笑顔で踊る、
気持ちの通じ合った男女のシーンがあって、ほっと安らぎ、観るこちらまでつられて笑顔になる
が。
悲劇はそれからで、手の中から何かを失う? 掴んでしまう? 彼らは
途端に いままでの幸福を捨て去り、悲劇のジェットコースターの中に身を投じていく
これは、
ひとびとの人生というより、人間の歴史に題材をとったものだと、
フェローハウスの演出の木村友香さんに後で話を伺うのだが、
曲調も一転してJAZZのスゥイングに変わり、楽しげなダンスになる
スクリーンには人々の喝采にも似たバンザイの手のカラフルな影、
(え? なにこれ??
エンターテイメントとしての演出なのかしらと想って見ていると、
これは中国上海あたりの租界の世界なのだと、気がつく、李香蘭たちの世界・・・
そうすると、
先日無邪気に私が「蘇州夜曲」をアップして、
頽廃を賛美した、その時代が、
陰で暴力を含んだものであったと、この演目は語る。
何事も表面の享楽だけをみて、「いい」と言いきってしまうのはキケンなんだと、自覚がよぎる
そうして原爆の映像、映像、映像!
人々が倒れ、侵され、死に至るさま。
普段目にしない、現実世界の破壊!
そんなさまを見せ付けられて、
いざ、演出家さんと、あとのパーティでお話をしてみて
ラストがあまりに救いが無く終わるので「なぜ?」と聞くと、
この世界は、現実に生きる人次第で、これからが変わってしまうのだ、と。
本当は、以前のバージョンでは、「転生して、新生」となったそうだが、
時代はますます、きびしいものへと変わってきているのだという、警告が含まれた終わり方になったわけだ。
「それで、あなたはどんな作品を?」
と聴かれて、
作家として紹介された私は
「ほっとするような、調和を求めた水彩画を」
といいつつ。
「それだけだと、【私】を理解されて無い気がして、まだまだ勉強中です」と、付け加える。
この演目を観て、
「幸せな作品も創りたいんですが」という演出家さんに
「こういう”不幸”も、しらないままで、”しあわせ”だけをぽわぽわかくのは
たんなる無知で怠惰に過ぎないです」
と、答える
すると、
「不幸を知って、その上しあわせを描けるのはすごいことですよ」と言われる
不思議なのはそれなのだ
自分でも解らない。
散々な不幸を経て、なぜ、幸福の表現に、自分がなっていったのか。
すると
「○○という作家さんは、いままでの作品を並べて展示したのですが」と事例を出してくださった
「最初はすごいどろどろなんですよ、それが、近々に、透明な幸福の表現になっていく」
「同じ作者の作品とは思えないくらい」
(註;この演出家さんの言葉は、覚書なので、実際の会話とは少し異なります・・・
そっかぁ・・・・
そういう作家さんもあるのね、名前をきちんと覚えて終えておけばよかったです
私自身の作品で、足りないのは”汚さ”だと、美研のNH先生にご指摘を受けたことがある
どんどんに、汚くしていきなさい、と。
天上の美しさだけを求めると、そこには嘘が混ざるのか??
本当に、求めたくて求めている世界が、
うそ臭くなく真実に描けるには、
やはり宗教的修行などが必要なのかもしれないな、と、ふと、想った
人生における難病や、こころの病で、
死と隣り合わせで生きてても、やはり神に近づけるわけではない
透明なものを求めても、
神への修行を達成した人には、及ばないのかも
そんなことを思いながら、
「そういえば宇宙人に、【おまえの身体を使わせてくれ】っていわれてたなぁ」
と、思い出すも、
神=宇宙人?
なわけでもなくw
今の私の身体は一体、誰が動かしてるんだろう?
私がこの宇宙を航海してるこの船(うつわ)は、きちんと私の意識下に置けてるんだろうか、などと
よしなしごとを想い出す
パーティが終わって作家さん達は、三々五々帰宅していき、「お茶漬けでも食べていかない?」の誘いも、受け損ない、
オーナーさんたちと最後まで残って、
(ごはんたべたいなぁ・・・
も、言い出せず、帰宅。
帰りの電車で病人が出て、緊急停車。
人生、何が起こるのかは全く解らない。
ギャラリーH.O.T 角南正人展COOL
2018年更新時・脚注;この記事は2009年当時の想いをもとに書かれており、必ずしも今の心境に基づいているわけではございませんm(__)m
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