TBS『ジョンソン』のあっけない最後に見る、令和バラエティの正しいゴールデンタイム攻略法
とほほ。こんなに期待していたのに。
すいません、今日はテレビファンの愚痴です。
TBS月曜9時のバラエティ番組『ジョンソン』が今年の9月で放送終了が決定した。昨年10月の放送開始以来、毎週やってるのかと思いきや特番をしょっちゅう挟み、長い休みを取りながらちょいちょい放送。やっと本放送があったかと思ったら、まさかの本来の時間枠から10分少々短縮される冷遇ぶり。そしてこの最後。
ダウンタウンを筆頭に芸人のフロントランナーを多数集めてバラエティの歴史に確実に金字塔を打ち立てた「リンカーン」の後継番組!!と銘打ったはいいが、そこが最大瞬間風速だったようです。最近は対決企画とかちょっと目を引く企画が多くて、面白く化けそうな予感はしてたんですけどね、やっぱり短期的な視聴率しか頭にないお偉いさんには、2年3年の辛抱なんて到底できませんよね。はいはい。
まあ、なんというか。
言葉にし難い残念さですね。色々と。
悔しいよ俺は、ジョンソンがこんな早く終わって。
なんて言うんだろうなー。TBSって本当社運かけた番組に関しては全く堪え性が無くて、低視聴率の番組に関してはあっけなく半年も1年も待たずに終了させる。で、下馬評で全く期待されていなかった番組ほど案外当たったりする、みたいなことがあるんですよね。「ラヴィット!」とか。
いいですか。ジョンソン失敗の戦犯はタレントじゃないです。
「堪え性と企画力のない製作陣」。TBSです。
多分私思うんですけど、メンツを事前にパイロット版で試しもしないでいきなりぶっつけで番組スタートしても、もう絶対うまく行かないんですよ。この令和のテレビ離れの時代には。むしろ、地道にファンを育成することがテレビには求められてると思いますよ。
まず深夜に細々とスタートしたり、特番でお試しをして、それがSNSとかネット上で拡散されて、ウケたら適切な時間に昇格して、適切な規模でお送りするべき。ウケなくても、コアなファンが最初に作れているから細々とそのまま深夜でやり続けてもマネタイズが成功したりする。
実際ラジオがそうじゃないですか、放送局が公式で聴き放題のサブスクサービス始めたり、番組のファンクラブを作って会員を集めたり、大きな集客が見込めるホールやアリーナでイベントを開催したり。とっくの昔に放送だけでもう稼いでないですよ、ラジオは。
これはいわば、YouTubeと同じ戦法。
でもね、正直恥を忍んで取り入れて欲しいと思います。テレビだって「コンテンツ感」を意識しないと、このままじゃもうネットに到底勝てるわけないのに輪をかけてオワコンって言われますよ。
よしんばテレビで人気が取れなかったとしても、ネットで人気に火がついたら未来が見えるわけですよ。SNSのトレンドに載るような番組なら、広告効果も抜群。テレビの数字だけで判断するべきじゃないのに、いまだに指標は「世帯視聴率」だの「個人視聴率」だの、ネットニュースになるのは悪い数字ばっかり。
ハナから面子重視でキャストを選んで月曜9時とかいうレッドオーシャンに放り出しておいて、であのメンツを揃えてやることじゃないでしょって企画を乱発し、結局数字も話題も取れずに終了する。
・・・あれ、これって「ミレニアムズ」とかと同じ匂いが。
どちらも、番組開始の時点でもうそれなりにテレビで顔が出て売れているメンツを強引にかき集めて、その割に出演陣と噛み合わないチグハグな企画を続け、結果編成が堪え性がないばっかりに低空飛行のまま終了。
本当に情けないなぁ。テレビ業界って、昔はもっとワクワクしたよ。昔は。いつからこんなしょぼくれた業界になったのよ。たとえ深夜に移動してでも「ジョンソン」は意地でも続けなさいよ。TBS。情けないよ。情けない。
おしまい。