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爽快屋の豪快/その裏に隠された秘密とは⁉️

おえあーす(おはようございます)。


一人暮らし(るすばん主婦)の私の朝は早い。
漁師並みである。
前職の清掃業が朝異様に早かったのと(深夜起き)、歳で早く目覚めてしまうためである。


ついに、秋である。爽快で、道路からまる見えだけど服を着られるようになったのでカーテンを開ける。
更年期のホットフラッシャーは、こんなに涼しくなっても「これ以上サウナ無理‼️」みたいに突如、なる。真冬でもだ。夏の私の苦しみ、分かって頂戴。もうここ何年も、暖かい時期はPJスリップ一丁で過ごすよりほかないのだ。酷い時は裸族一択になる。


さておき、まずは掃除。どんな仕事をしても、どんな生活をしていても、「掃除は基本」と言われる。
だが、私のは行き過ぎた掃除好きなのと、義務を超越した使命感に燃えてのことだ。チリ一つ逃さない、元プロとしての誇りでまた、「体熱い‼️あちちち‼️」ホットフラッシュ‼️(技じゃない、症状)


キレイになったら朝食。
我が家では、一年前旦那さんと暮らし始めた頃から、私の奇妙な舌足らずからくる言い間違いが常にトレンド入りである。

ある朝、私は彼を起こしに行き、言った。というか、口が滑った。

「T兄、朝ごひんですよー」

寝ぼけまなこのT兄は、ムックリ起き上がり、オウム返しに訊いた。
「朝ごひん?」


以来、永遠にそれを言われるので「ごひん」でもういい。
今朝は昨夜の残りの鰹刺身を生姜醤油で漬けにしたのをごひんに載せ、ネギと刻み大葉、切り胡麻と海苔をかけた漁師丼。そして納豆。昨夜のつまみの枝豆をオシャレ(オシャレなもんか)に添えて、シャルマンに豪快な船頭ごひんだが、ダイエットのため量は少ない。そこだけは一応繊細。

BGMは、戦隊ヒーローシリーズオープニング全曲の中から、ゴーカイジャーを。


たっぷりと肥えた戻りガツオがバンバン飛び跳ねる太平洋。戻りガツオを二丁拳銃で次々に撃ち取ってはかっぱぐ海賊たち。秋の潮風がゴーと心を吹き抜ける。男らしくてかなわないので、ちょっとShow-Goでクールダウン。



ああ、三十回噛む約束をつい忘れてしまいました。ごちそうさまでした。


ゴミ出しの日で、ついでにそこの郵便ポストへ歩く。
近所の、同じ町内会の奥さんが朝日の中で道のお掃除をしている。
「おはようございまーす!」園児のごとき私の挨拶に、
優しいご近所さんはほがらかに挨拶を返してくれる。いい町だ。


私のアパートの近辺は、2時間前に私が済ませた。まだ暗かったが、私は夜目が利く。

引越してきた当初、資源ゴミを捨てるには各町内会に入って頂きたい…と申し訳なさそうに言う町役場の人に従い、町内会に「頼もう!」したのだが、その直後その十余軒の町内の家全てに班長の奥さんは私を1時間半かけて連れ回し、挨拶させてくださった。
色んなおうちが見られてとても楽しかったが、アパート住まいの女性が町内会に入って来るなど、前代未聞の出来事なのだそうだ。


じゃ、アパートの人たちってみんな不法投棄してんのか資源ゴミ?不法者どものはびこる大した町だぜ。気に入ったぜ。


しかも来年いきなり、
順番から言って私は班長をやることに。

旅先のT兄は、「班長かよ!スゲーな!」と感心し、へんな族の日章旗の絵を描いて寿いでくれたが、あなたが若い頃へんなバイクや車で走ってた所の支部長とかじゃないんだから。


さて、闘いはもう始まっている。無職の主婦にだって闘いはある。
敵はいつも、己自身である。コイツがしぶとくてすごくヤな奴、ホントにダメな悪だ。


五十肩痛い。足痛い。ごろごろしたい。テレビ視てたい。酒飲みたい。あとおやつ。
すぐそんなことを言う。
さみしいな。T兄会いたいな。ぐすん。新婚で長期出張するバカがどこにいるよ。ごひんあげないよ。ブラックサンダーも買わないよ。ふんだふんだ。
寂しがって、すぐそうやってワガママ言っちゃスネるのだ。情けない。女々しい。


そんな自分だけと日々闘う。人と闘うのはもうやめたし、社会なんて妖怪の総大将みたいのとももう闘わない。
クヨクヨするのはもうやめて、ニュースなんか見過ぎないでただ自分を完成させていけば、爽快痛快豪快な隠居レンジャーになれるってもんだ。


布団を干し、一服したところで洗濯が終わる。干す。
明日から雨、台風と聞いたからだ。
そして、今日こそは歩きたい。思いっきり歩きたい。最後にまともに体を動かしたのはいつだろう。暑い時は私の場合本当に危険なので外出も運動もしなかった。買い物は配達で済ませていた。


今日こそは。なわばりを回ってつめ跡を残してこなければ。寒川神社さままでは徒歩で片道三十分ほどだろうか。T兄の安全祈願もしたいし、何はなくとも神社が大好きで、行く意味はほんとうは無くてもいい。パワースポット?パワー有り余ってるからいい。
ただ、会いたいのだ。神社さまに。


ところがである。ここから秘密を暴露しよう。



私は本当は超ド級のビビりなのである。豪快痛快なことが好きだし基本性格に今はなったが、その裏には猛烈なビビり性格がある。
例えば、歩いて三分もかからないコンビニに煙草を買いに行くのでさえ、「これから受験なの?」と思うくらい緊張するのだ。コロナがあろうがなかろうが、関係なく。


これが、これほどの「久しぶりの大冒険」(せいぜい一駅半歩くだけ)になると、車二十台をバイクで飛び越さなければならないスタントマン並みの緊張である。
幼少からなので、私の怒れる肩は常なる緊張に鍛えられてガンダムみたいな骨格になってしまっている。


だが、行くのだ。
勇気を振り絞り、思い切って外へ飛び出した。
こわい!
お出かけこええ!
イヤホンをタップする。ダンスミュージックが流れ、風が流れる。
さあ、出航‼️
徒歩だけど。

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