【ショートショート】投げ込まれたボール
起承転結の起の部分だけを書いたオチのないショートショートです。
勢い任せに書いたので粗い部分もあるかも知れませんがお手柔らかに見てくれると嬉しいです。
内容は完全フィクションです。
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【投げ込まれたボール】
私の一日の始まりは部屋にボールが入ってくるところから。
「ごめーん、お姉ちゃーん!」
「またボールが入っちゃったーー!」
声の主は坊主頭の小学生。
名前はヨシくん。友達のリクくんといつも隣の公園でキャッチボールをしている。
家から出られない私は、彼らの声が聞こえてきたら起きて窓を開けて、ボールが部屋に入ってくるのを楽しみにしているのが日課。
私「今日も入ってきたね、ボール。」
ヨシ「いつもごめんなさい!中々コントロールが難しくて」
リク「ごめんなさい、お姉ちゃんの部屋にいつも入れちゃって」
私「いいよ、怒ってないし、二人とお話出来るだけでも嬉しいから」
「キャッチボール頑張ってね」
二人共元気よくボールを取りに来て少し喋ってキャッチボールに戻る。
体の動かない私には羨ましさもあるけど、このひとときが今は一番楽しい。
まだ私の一日は始まったばかりだけど彼らは外が暗くなれば家に帰り一日が終わる。私の寂しく長い一日はここから始まる。
ベッドの上、少しお腹は空いてるけど、一人夜を物思いに耽りながら静かに過ごす。遠くで車の音だけは聞こえるけどそれ以外は何もない。近くには介護士さんが住んではいるけど夜は誰も近寄らない。これも日課。
だけどある日ー。
月も出てない真夜中、締め切った窓を大きな音が割った。
あまりの衝撃に一瞬体が動きそうな気もしたけどそんなわけもなく心臓だけが止まりそうだった。
窓を割った正体はボールだった。
すぐに外に向かって声をかけた。
私「誰かいるのー?ヨシくん?リクくん?」
しかし返ってきた声の主は知らないものだった。
「明日が楽しみだ」
姿形が見えず、その一言だけが聞こえてきた。
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読んでくれてありがとうございました。
完結することはないのでこの先は自由に想像してみてください。
練習のつもりで書いたので読みづらいところもあると思いますがオチを考えなくていいので15分くらいでスラスラ書けて楽しかったです。
ありがとうございました。
水宮 青