初個展「やわらかな水族館」のはなし
6月28日~30日に初めて個展をひらきました。
今回は初個展について記録と御礼を綴ります。
載せさせていただいているお写真はGALLERY IRO様に撮っていただいたもの、自分で撮ったものと混ぜております。
素敵にお写真を撮っていただき本当にありがとうございました!
会場のようす
会場の様子。大きな窓から日の光が注いで素敵な照明になりました・・。
上にはアマゴを泳がせています。
来ていただいた方に「水の中にいるみたいです」って言っていただけて嬉しかったです。
お魚が泳ぐ水槽を模したアートキャンバスたち。たくさんの水槽が並ぶさまを表現したかったスペースです。
立体物
もし自分が個展をするならの妄想日記を書いたことがありましたが、
その中に描いた「レコードプレーヤーのオブジェを作りたい」というメモを形にしてやりました。
グッズ
展示タイトル・テーマ
『やわらかな水族館』というタイトルで展示をしました。
ここ数年このテーマで商談会・雑貨販売イベントに出展していましたが、このテーマで展示をしたいと思えるまでイメージが固まってきたかなと、1年前の夏あたりに決定しました。雑貨が置いているグッズショップや、一つずつデザインされた水槽を、自分の絵でつくったらどんな水族館になるかなという空想をそのままテーマにしました。
もともと『空想=旅』が自分にとってのイラストレーションの軸であり、実際は出不精な人間でちっぽけな部屋の中で、実際はないけどこんな場所があるかもしれないっていう空想をしている感じ。
この「やわらかな水族館」という場所を空想から取り出してつくってみたかったんです。
みなさんがお魚を見てくださってる光景を見て、初めて「やわらかな水族館」が完成したなと感じました。水草堂とともに旅をしてくださったみなさんひとりひとりに御礼を言いたいです。ありがとうございます。
水族館の館内パンフレットが大好きなので、自分の水族館のパンフレットがあったらいいな・・・と「やわらか水族館」のパンフレットも作りました。
会場のこと
吉祥寺の「GALLERY IRO」さんにて展示させていただきました。
大きな窓と、漆喰の優しい白が映える綺麗なギャラリーさん。窓からたっぷり光が入って作品が綺麗に見えて感動しました。什器もたくさんお貸しいただいて本当にありがたかったです。
いつか個展を開きたいと夢見て、
・奈良→東京で開催できる最長の期間は3日間だろうということ
・水草堂グッズも一緒におけるスペースがありながら、大きすぎない会場であること
あとこれは個人的にですが吉祥寺の街が好きだったのもあります。
好きなイラストレーターさんたちがよくIROさんで個展をなさっている写真を見ていて、このギャラリーさんで個展したいなあと感じ、相談させていただきました。
贈り物と出会いの御礼
途中でいただいてしまったものもありすみません・・・!自分の活動で返せるものがあるのだろうかと思いますが、これからも一生懸命がんばります。みなさん優しすぎます...わざわざお魚のお菓子なども選んでいただいたり・・・どれも美味しかったです。宝物の思い出です〜!
お手伝いもたくさんしていただいてありがとう。2人がいなかったらむりでした...。
3日間、水草堂を好いてくださっている方々、SNSやイベントやDMで知ってきてくださった方、水草堂初期から見て下さっている方、偶然通りがかった方や、関西在住の幼馴染、イベントでよく会う同業の友人たちや元同期、大学の先生と友人たち、先輩後輩、専攻の違った友達や部活のみんな、、いままで生きて来て出会ったたくさんの大好きな人たちに囲まれてお話しして、プレゼントやお手紙ももらって、そしてイラストレーターの友達・大学の友達に在廊や搬入出も手伝ってもらって、関西の家族や友人にもたくさん手伝ってもらいました。いやもう縁起でもないんですがコレ走馬灯では・・・?って何回か思いました(笑)最終日は明日死ぬのかもって思いました、死にませんでしたが・・・そのくらい多幸感に溢れた3日(搬入も入れて4日間)でした。
今この場所に居れて幸せだなあと感じました。いままで居た学校、会社や選んできた場所にも感謝です。
皆さま、本当にありがとうございます。これからも、末永くよろしくお願いします。大好きです...。
個展をやってみて・・・
3日間のうち2日は雨でさらに暑い中、本当に多くの方にきていただき、遠方からきてくれた方もいらっしゃいました。
デザインフェスタなどのイベントと違いもう自分だけのために誰かが足を運んでくださるというのが、正直全然想像できなくて春からずっとどきどき冷や汗な緊張をしていました。
感想をお書きいただくノート・芳名帳などを置くスペースがとれず、感想などお聞きしたかった・・・!これはスペースの反省です。けれどずっと在廊していたので直接伝えてくださり幸せな時間でした。SNSなどで見守ってくださった方々にも深く感謝いたします。いただいたすべての言葉は宝物です。ほんとうに皆さんの言葉で身体を動かし作品を作れているなと改めて感じました。
アートキャンバスや原画、グッズもびっくりするくらいたくさん迎えていただけて、本当にうれしかったです。幻じゃないのかと何度も思いました・・・。
至らぬ点ばかりで反省もたくさんあります。ここには書き切れないくらい反省点が山ほどあります。いくら初めての個展だと言ってもイベントの出店経験はたくさんあるわけですから、もっと時間や配送、制作など調整しないといけないことがあって、ギャラリー様にもたくさん助けていただきました。申し訳ないです・・・そして本当にありがとうございました。とても温かくご対応いただいて初めての個展がGALLERY IROですることができて幸せでした。
個展は反省点も山盛りありますが、1ヶ月経った今思いかえしてもやってみてよかったな、と思えます!
感想と水草堂6周年
個展の終わった次の日の7月1日は水草堂6周年の日でした。
このnoteにも何回か書きましたがずっと自分が作家なのかイラストレーターなのか、なにものになりたいのか、生きていくためのお金を稼げるのだろうか(これはとても現実的ですが大切だし永遠の悩み)とかずっとうんうん悩んできた6年間でした。で、今もまだここら辺の悩みは尽きなくて、きっとこれからもそうだと思います。正直なところ、とてもものぐさで怠け者なのに悩みたがりな自分に向いてる職業ではないなと何度も感じています。けれどこの個展を通してやっぱりまだ旅を続けたいなあとも思いました。この個展は5年分の水草堂の周年記念イベント的なものでもあり、一つの集大成にできて私も己の歩みを振り返ることが出来て良かったです。
皆様の暮らしの中でちょっとだけ、どこか優しい旅に出られる絵と、お魚たちを描いていこうと思います。いつもありがとう..これからも一緒に泳いでくださると幸いです。
これから!8月から!
7月は蓬莱マルシェ以降はまことに勝手ながら夏季休暇させていただきました。ずっとSNSにもいなくてすみません・・・!クライアントワークはさせていただいておりましたが、水草堂ワークはしばらくお休ませていただいておりました。また8月からお盆あたりにオンラインの原画展をしたくて、そちらに向けてしっかり動いていこうと思います。
夏!魚いっぱい描きたい〜!
長い長い日記ですみません。
読んでくださった方にも大きな感謝を。
おまけ備忘録:準備期間のはなし
2023年~6月 - 2024年1月
去年の6月、2024年はクリエーターズEXPOに出展しないことを決めていて6~7月の予定がないため、個展をしよう!と思い立ちました。場所は自分がイラストレーションの旅を始めた東京を会場にすることも、決めておりました。ギャラリーさんは3日間でお貸しいただけるところを中心に調べさせてもらって、私の周りのイラストレーターさんがよく個展をされているGALLERY IROさんの内装、外から見た窓の大きさが本当に素敵で、こちらで展示させていただきたい!(吉祥寺も憧れの街だったので)という思いが強くなり、今年1月末にご連絡させていただきました。
3月
打ち合わせ
この時にはこういう展示をしよう!この壁にはどういう作品を、この壁にはこれって配置もなんとなく決めてました。
4-5月
デザインフェスタ準備
デザフェスでDMを配って個展までの流れを作りたいなあと思っていたので、デザフェスの準備と並行してメインイラストを完成させ、DMを入稿しました!1000枚印刷して配り終えたのでデザフェスのお客さんの人数は本当にすごいんだな・・・と改めて感じました。あの時持って帰っていただきありがとうございます。メインイラストに関しては、普段F20の大きさのキャンバスを描くことがないのでけっこうヒーヒー言いながら描いていたと思います。笑
6月
もうほとんどずっと家にこもっていたと思う。私は筆が遅いうえに絵を描く以外の作業なども遅いので…。ずっと絵を描いていました。なんというか…こんな風に自分の絵と向き合い続けるのって久しぶりの感覚でした。お仕事の絵は基本的にはデジタルで描くので、絵具に触れ続けるのも久々だったかも。ああ、絵を描くの好きだったなっていうことを改めて感じられた期間だったかもしれません。
とても当たり前なことを神妙な雰囲気で綴っていますが「イラストレーターの仕事」や「グッズ制作のためのイラストレーションを描く」とはまた違う感覚でした。今回の展示のためのイラストレーション制作を経て、この2つと、もっとかけ離れた絵を描いてみるのもいいんじゃないかなとも思った。今回の展示は水草堂の初期のイラストレーションも一緒に飾りましたが、この時期に描いていた絵は今よりもっと頭の中にあるものをそのまま描く手に委ねていたような、うまく言えないんだけどそういう感じ・・・自分だけわかってりゃいいみたいな乱暴さ。それだけじゃダメなんだけどそういう心も忘れず持っていたいなって感じました。展示をして自分自身も自分のイラストレーションを見る機会になったと思います。
テーマを「水族館」にしたのでとにかく「わかりやすく」を目標にしたのでイラストレーターです!が見え隠れしているんだけど、作家に全振りした自分の絵を久しく見ていないかもと感じました。作品集に収めているような絵もまた描いていきたいですね。
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