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村田沙耶香『生存』(『信仰』)を読んで

生存率が金額で示される未来(近未来?)の物語。

人々は生存率を高めるため、勉学に励み、高給のもらえる会社に就職する。現代人の生きるって何かを痛烈に皮肉っている。

決められたレールをただ走るのならば、あらすじさえあれば実際に生きなくても一緒だ、という阿刀田高のショートショートを思い出した。

人は生存率を上げるためだけに生きているわけではない。長く生きれば絶対に幸せになるわけではない。長生きする目的だけの人生なんてつまらない。どうせならこの主人公の女性のように自分で生き方を決めたほうが、人生はよっぽど充実する。

しかし、現代人は金儲け第一主義という考え方に囚われすぎている。

人生は楽しんだほうがいい。

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