ジョイス・ポーター『ドーヴァー1』読了
今までにない探偵像を創り上げたジョイス・ポーターにまずは拍手しよう。
ドーヴァー警部はデブで動くのが嫌い、さらに性格も悪く、それでも刑事にとって一番必要な運を持っている、問題警部なのだ。(フロスト警部の原型と思われる。)
スコットランド・ヤードはどうでもいいような事件をドーヴァー警部に担当させる。しかし、事件は奥深さを見せ始め、ドーヴァー警部をいつもイライラさせる。可哀想なのはワトソン役のマグレガー部長刑事だ。何度もドーヴァー警部の部下を外してくれと訴えるが認められず、ドーヴァー警部の餌食になってしまう。しかし、それがなぜかいいコンビとなって事件を解決してしまう。
ユーモアが豊富な笑える本格ミステリー。次は『ドーヴァー2』を読む。