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湖の底の宝箱(詩)

この湖の神に捧げるために沈められた宝箱
昔は誰でも覗けば見られたはずなのに
樹木の伐採により土砂が流れ込み
廃棄物が違法に捨てられて
今や5センチ先も濁って見えなくなった

宝箱が見えなくなって
人は湖の神を忘れた
それとともに人は純真さを失った

ようやく自然保護団体が湖の浄化に取り組んだ
湖は昔のように底まで見えるようになった
しかし、宝箱はどこにもなかった
そして人は純真さを失ったまま
自然を破壊し続ける

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