一杯のコーヒーを飲むあいだに(詩)
たかが一杯のコーヒーを飲むあいだに、
人生ってなんなのか、なんて漠然とした君の質問に答えられるとは思ってもいないけど、君が聞きたいのなら、僕は僕なりの答えを出してみようと思う
人生って複雑なようで単純なもので、
人生って苦しいようで楽しいもので、
人生って難しいようで簡単なもので、
人生って短いようで長かったりして、
結局、人生って矛盾なんじゃないかな
だからみんな、それなりに苦労もしている
どんな楽天家だって、悲しいときもあれば苦しいときもある
どんなに悲劇の主人公を演じていても、楽しいこともあれば嬉しいこともある
だから、あまり深く考えないのが一番いいんじゃないのかな
そのときどきの感情をあるがままに受け入れて生きるしかない
でも、感情のままに生きれば、人間関係がうまくいかなくなることもある
そのバランスをどううまく取れれば、人生をより良くできるのか、それはやっぱり難しい問題だね
利己的でありながら、利他的にもならなきゃいけない
やっぱり結局は、人生って矛盾なんじゃないかな
答えになっていないかもしれないけど、僕が答えられるのはそれくらいしかない
ああ、コーヒーが冷めちゃったよ
君はアイスティーを選んで正解だったね
こんなちっちゃな選択にも、人生ってあるんだね
なんだって? 君のアイスティーだって氷が溶けて薄くなったって?
それなら、その氷を僕のコーヒーに入れてくれないかな
そうすれば僕の冷めたホットコーヒーもアイスコーヒーに生まれ変わるから
あれ、これも人生なのかな?
そのときどきの矛盾を自分自身の知恵で乗り越えていけば、人生もそんなに捨てたものじゃない
こんな結論で満足かい?
じゃあ、コーヒーを飲ませてもらうよ
君も早くアイスティーを飲んだらどうだい
人生のことなんて考えるのはやめてさ
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