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松井玲奈『私だけの水槽』読了

著者のエッセイは初めて。自分の長所、短所を大っぴらに書いているところが好ましい。グループ活動時を知らなかったが、それにしても歌が下手だというのには笑えた😁

表題作『私だけの水槽』がお気に入り。自分だけの時間が大切に感じられるには、やはりそれだけ人に振り回されているからだろう。表現では、ホールのショートケーキにフォークを刺すところ。「足跡のない雪景色に足を踏み入れるような神聖な気持ち」。ここに「神聖な」という言葉を入れるだけで、著者のホールショートケーキに対する憧れが滲み出ている。

次の小説を早く読みたい作家さん。

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