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ヒーコ スペシャルトークショー「写真家とSNS」が面白かったのでメモした

こんにちは、バレンタイン前に購入したチョコレートの消費が間に合っていないチョコおたくのカデカワです。今回、念願かなってヒーコのイベントに行けたので、メモを残します。わりと雑で申し訳なっしんぐ。


以下は、2019/2/20(水)に催された、写真とカメラのWEBマガジン「xico(ヒーコ)」のスペシャルトークショー第2部「写真家とSNS」のメモになります。メモは主に会場での登壇者の発言から構成されていますが、聞き手であるカデカワ個人の解釈も含まれます。ご了承ください。

トークショー第2部「写真家とSNS」

登壇者(3名)
保井崇志さん(写真家)以下、保井さん
濱田英明さん(写真家)以下、濱田さん
黒田明臣さん(写真家、ヒーコ代表)以下、あきりん氏


保井さん
自身の過去の展示をスライドで紹介していました。

展示では一枚の同じ写真を、あらゆる形式で展示した。
出力メディアによる見られかた、受け取られ方の違いを考える
これを問題提起とするならば「同じ写真は、’’同じ’’写真として機能するのか?」でしょうか。

写真における、’’モノ’’(物体、写真そのものではなく出力メディア)の性格
ex) Tシャツにプリントされた写真をいちばん「可愛い」という展示来訪者の声。チェキをチェキであるだけで可愛くキャッチーな写真としてとらえる傾向。
→モノの性格と写真の魅力の混在

可逆性を考える。
大きな写真が小さくなること、それをまた引伸ばすこと。
置換可能な写真を撮るには、instarizedされているだけではいけない。

instarized…インスタグラムへの最適化
ex) 正方形・加工で画質がわるい


あきりん氏

SNSにアップされた写真を見るときの見方は、ひとによって異なる

・写真を(作品として)鑑賞する 
→感性へのヒット
・共感やリアクションをとる
→感情へのヒット

instagramおよびSNSにおける「いいね!」数は必ずしも写真を写真として評価した数ではない。(むしろ、写真を観賞するひとの多くは「撮る側」の人間であり、大多数の「いいね!」はウケる、かわいい!といった共感によって得られているのではないかという推測)


保井さん

撮る写真、撮った写真を「誰か」に向けるという意識
📖『ファンベース』に自分の考えていたことが集約されていた。

100人のうち、20人のお得意さまにむけて発信するつもりでやる。フォロワー数≠リーチ数。
保井「(フォロワー数でひとくくりにしがちだけど、)ひとりひとりの人がそこにいて、ご縁で僕の写真を見てくれている」
写真が人に届けば、届いたたちが自ずと宣伝・応援してくれる。

保井さんは自身のinstagramだけでなく、フォロワー数の多いアカウントのフォロワー数推移をデータにして考察しており、「写真家とSNS
」の生存戦略してる感がありました。(日本語)

ここ数年で、昔流行っていた、いわゆるインスタっぽい写真(加工度が強いもの)が評価されづらくなっている。時代とともに写真のクオリティが上がり、一般人の見る目が肥えてきている。評価される写真の基準が上がっている。←濱田さんのおっしゃっていた「可逆性」と繋がる。


あきりん氏

被写体によるイマジネーションの自由度を考える
ポートレート(人物写真)はイメージの具体度がかなり高い分野。

トークを聞いたわたらいももすけさんのツイートもおもしろい。


技術の革新と、それにともなう人間の意識の(逆らえない)進化
いつでも、どこでも、写真が撮れる(撮ろうと思っていなくても撮られている、たとえば動画があらゆる場所において高画質で記録され、そこから静止画である写真の抽出も可能になるなど)未来において、そもそも’’写真’’とはなんになるのか?

あきりん氏
写真家に必要なのは、分野で頭一つ抜けること(こういう雰囲気の人物写真なら◯◯さん、といった具合に)
世界観あるいはブレなさ×被写体(風景、人物、テーブルetc)


トークのさいごに。

仕事としての’’写真’’を生涯つづけていきたい、という意志は三人ともない。
保井「逆に、そういうの(キャリアとか)が許される世の中になっていってほしい」
あきりん「なってきてるんじゃないですかね?」


以上、カデカワなりのトークめもでした。
登壇されたみなさんは、第一部トークショーのあいだ、楽屋で1時間ほど同テーマでお話していたらしく、その和んだ雰囲気がよかったです。非常に興味深いお話の数々で、自分なりの思考展開ができる要素がおおかった。
登壇された御三方、運営にかかわったすべてのかたに感謝です。すてきな時間をありがとうございました!

私信:濱田さんの日頃のツイート内容と文章がとてもすきです。(お写真ももちろんだいすきです)

サポートまで……ありがとうございます。大事に使わせていただきます。