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私の初めての性体験は14歳。顔も知らない相手でした


部活の帰り道、後ろから近づいてくる不自然なバイクの音。知り合いかと思って振り返ろうと思った瞬間、胸を鷲掴みされ、バイクはそのまま通り過ぎた。呆然とした私を何度か振り返りながらも、逃げたバイクは私が何もしないのをいいことにUターンして戻ってきた…

手にはグローブ。フルフェイスで真っ黒な服の全身。混乱しながらも確認したバイクのナンバーは、布でグルグル巻にしてあり分からなかった。


そこまでして触りたいのか


私という人間を知らないのに

女の体をしているというだけで

そこまでして触りたかったのか?



「女の子は痴漢にあうものだから、気をつけなさい。」

朝の朝礼での先生の話。


私も男の体になりたい

心底そう思った。











今性的合意の年齢で、引き上げに反対しているやつはその時の痴漢かと思うほど『女体』に執着ついているように見える。


私は『社会的な女』という立場がものすごく嫌いな人間だった。

女らしいものは嫌いで、制服のスカート。ピンクの持ち物。リボンなどの『女を象徴するもの』が大嫌いだった。好きな物の話をしても「女の子だねぇ」と言われる事も嫌いだ。

母親から「女の子だから結婚したら姓が変わるのよ」と言われた小学生の頃、ショックで学校を休んだ。


当然『男らしさ』も嫌いなものだ。


社会的な女らしさ、男らしさ

がとにかく嫌いなのだ。



それに加えてどうも恋愛感情が湧きにくいらしく、一目惚れや外見で好きになる事はなく、人間的に好きになる人と一緒にいたいと思った。その相手は同性だったりもした。学生特有の『好きな人の話』には適当に人気の男の子の名前を上げていた。

そのせいで相手に好かれた時は本当に困ってしまった。



第二次性徴期を迎え、私の体はどんどん『女』になっていく。私の心など置き去りにして。周りからも『女』として扱われ初め女体に関わるものはエロとして見られることを知った。ただの体なのに。


ただ、大人になって知ったのは

男というつらさもある


ということだった。男でも痴漢にあうし、男の方が周りに相談しづらい。男だからと無理をさせられ、可愛いものよりかっこいいものを押し付けられる。男らしい趣味を持ち、泣き言を言わずひたすらに努力する。誰にも負けないように強くならない。家族を守るのは男。



私は男嫌いだが、女嫌いの男性が居ることも知った。

男らしさを求めてくる上、女らしさを前面に出してくる。自分には男らしさを出せるほど強くないと語ってくれた。

自分の好きなことを『男の子だねぇ』と片付けられるのも辛いと言っていた。

一緒だった。見た目の性別で決められて辛いのは誰にでもあるんだ。





多様性を許容すればバラバラになる。なんて言う人はいるけど(許容自体おかしいけれど)


カテゴリーを許容するのでなくて、その人そのものを理解していくことが多様性だと思うのだ。



未だに『女体』と見た目で近寄ってきたりさりげなくセクハラをされたりするし

男性の同僚に対して「男らしく!」なんて聞こえても来る。


その人そのものをまるで理解していない最低な対応

だ。その度に自分らしさが削れていく。


もちろん自分らしさにはいわゆる『女らしさ』があったりもする。ワンピースやヒール、メイクやヘアアレンジも好きだ。

ただそれは、自分らしさであって、女だからではない。




お互いを尊重して、その人らしく生きられるような世の中になったら嬉しいなぁ。





もちろん『自分らしく』ても犯罪はダメだけどね🙇








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