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【小説】奔波の先に〜聞多と俊輔〜幕末編

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小説 奔波の先に〜聞多と俊輔〜幕末編 をまとめました
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#幕末

【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~♯10

尊王攘夷への道(4)  こちらの二人は苦笑しながら、もう一組を見ていた。しだいに高杉も聞…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#13

決行(2)  公使の暗殺を計画し失敗した面々は、一つのところに押し込められ謹慎となった。…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に 〜聞多と俊輔〜#20

異国(1) 山尾を先に江戸に向かわせて、野村弥吉と聞多は江戸に向かった。今回はもう多少遊…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に 〜聞多と俊輔〜#22

異国(3) 聞多がまず気がついた。船の揺れが大きくなっている。 「うーん船が揺れだしてい…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に~聞多と俊輔~#24

異国(5) 聞多や俊輔は政治や社会の仕組みに興味を持ち、弥吉は鉄道、山尾が造船、遠藤も化…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#26

帰国(2) 交渉して、3日後の船に乗ることができることになった。その間上海で落ち着かない…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#37

8 内訌(3)  晒に巻かれていた聞多も奇跡的な回復をしていた。少しは伝い歩きができるようになってきたのだ。養生を心掛けつつ体力もつけるために、動かなくてはと焦りも多少あったのかもしれない。  家族は聞多を萩の郊外の親戚に隠すことにした。こっそり山口を出た聞多は、妹お厚の婚家である来島の家で落ち着いて、傷の回復に力をかけていた。  下関についた晋作は、奇兵隊を動かそうとしていた。対立する保守派からは解散を命じられていたこともあり、軍監になっていた山縣狂介は、総督の赤根の交渉

【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#38

8 内訌(4) 聞多は二人を送り出したものの、長崎に行った晋作と俊輔は思いもよらない提案…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#39

9 薩長盟約(1) 聞多が、桂さんが束ねてくれればなぁと言ったことが俊輔の頭の中に残っていた…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#40

9 薩長盟約(2) 下関の茶屋で、木戸、晋作、聞多、俊輔で宴席を持った。その光景は俊輔には懐…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#43

9 薩長盟約(5) 山口の政庁に向かい山田や広沢と会った聞多は、基本方針を確認していた。なる…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#44

9 薩長盟約(6)  この件は翌日大きく動いた。藩主敬親公が木戸の上京の目的を状況探索として…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#45

10 四境戦争(1) 公儀の使者は芸藩に来ていた。まずはと長州側の指導者の召喚を命じていた。…

瑞野明青
2年前
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【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~#47

10 四境戦争(3) そのころ広島にいた老中松平伯耆守は、宍戸備後助と楫取素彦を開放して返してきた。休戦についても仲介先の岩国藩主から伝えられたが、相手の真意がわからないとして、木戸たちの判断は戦闘状態の維持をしていた。  芸州口については大野を攻めたり、幕軍の勢いを凌ぐため玖波まで退いたりという状態が続いていた。    そんな折、広島から使者がやってきて、安芸藩は長州が国境内に退くのならば、広島城下から公儀の退去をさせたいという提案をしてきた。  広沢と楫取が交渉をして、実