いつもの暮らしが一番いい(ブラッシュアップライフ備忘録)
2023年1月クールのドラマ『ブラッシュアップライフ』を見終えた。
あらすじはざっとこんな感じ。
脚本は、お笑い芸人のバカリズムさんと言うことで、バカリズムさんならではの、くすりと笑える小ネタが満載。
最初のうちは、ただ単に、何も考えずずーっと見ていられる平成懐古ドラマだと思って見ていた。(世代だったからめちゃくちゃ楽しかった)
けど、
主人公が人生をブラッシュアップしていくうちに、私たち視聴者も、このドラマが伝えたい事を考えさせられる作りになっていた。
というのも、伏線回収をしていくうちに、
「この時のこの人は、そんな事を考えていたのね。」
「こんな理由があったから、その行動を取ったのね。」
と理解できる箇所が増えていくからである。
人生1周しただけだと、わからない事多すぎない?
ドラマの途中で結構絶望感を覚えた。
実は、あの人は人生2周目で、何か理由があってああしているのかも…とか思ったら、
気が合わない人とも上手く付き合えるような気がして来た。
同時に、自分の中での偏見や先入観に気づいてしまい、ちょっとがっかりした。
もう一つ、絶望したこと、それは、
大切な人は急に、いなくなってしまう事もある。それは、いつ起こってもおかしくない。
と言うことである。
10話の中で、人生5周目まで行くので、結構簡単に主人公が死んでしまう。
脚本では、そこをさらっと終わらせて、面白い感じに持っていくので、ドラマを見ている間はニヤニヤしているのだが、
見終わってお布団に入ってから、
『もしこのまま死んだらやだな。』
とひとり恐怖を感じていた。
自分に死がいつ訪れるか分からないように、大切な人にも、それがいつ訪れるか分からない。
明日かもしれないし、90年後かも知れない。
誰も知り得ないから、人生は儚いものなのかも知れないが、
個人的には恐怖しか感じない。
でも、だからと言って、大げさに生きることはない。と教えてくれたのも、このドラマだ。
結局、『ふつうに暮らせる』事が一番なのだ。
大切な人と、たわいも無い話をして、笑って、ご飯食べて生きる。
そんな暮らしを、私たちはあたりまえに感じているが、そんな事はない。
そんな日常が尊いものだと噛みしめながら、暮らしていく事が大切なのではないか。
『あー、今日もくだらない事で笑えたなー。』
と思いながら生涯を終えたら、1番いいのかも知れない。
この面白平成懐古ドラマから、まさかこんなに人生を考えさせられるなんて、全く思っていなかった。
多分、こんな脚本を考えられるバカリズムさんが人生5周目なんだろうな。
見て良かった。明日からも大切な日常をおくろう。
おしまい。
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