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桜にまみれた今日のはなし。

今日はすこぶる天気がいい。

出かけないともったいないくらいの晴れの日に、のんびり家にいるのが、私は結構すきだ。

今日は朝から春の大掃除をしていた。
お天気がいいから洗濯機を2回まわして、大物を洗って。ソファーベッドまでベランダに出して天日干し。

ひと段落して、サンドイッチを食べて。
いつもならここでお昼寝。

でも今日はなんとなく寝る気にはならなくて。
桜が見たくて、散歩に出ることにした。

通勤路にも職場にも桜はあるから、もちろんもう目にしてはいたんだけど。
桜を見にいくためだけに外に出る。
これはまさしく"お花見"だ。



近所の公園には大きな桜の木が1本ある。
公園に着くと、その木はもう半分以上散ってしまっていた。
あらら。
満足できずにそこら辺を歩いてみる。

で、見つけた。
いつもの行動範囲とは逆方向だから気づかなかった。〇〇研究所と看板が出ている謎の敷地沿いに数本の桜の木があった。
ちょうど満開を過ぎて散りはじめたくらいの咲き加減。
南風が強くて、その風に煽られて花びらが舞った。私に向かって吹くもんだから、一瞬花びらに包まれる。視界がぐらついた。
舞う花びらの中で、桜の記憶を辿っていた。

大学生の頃、よくある"友達の付き合い"で手話サークルに入った。
わかりやすく幽霊部員と化していて日々のサークル活動はほとんどせず。
それでも熱心に手話を習得していった友達に誘われて、講師に来てくれていた先生主催のお花見会には毎年参加していた。
その先生は他の大学のサークルでも手話を教えていた。
お酒でうまく回らない頭で好奇心だけでする、他大学の人とのその場限りの会話は、責任も遠慮もないゆるゆるとしたなんとも言えない心地よさがあった。

小学生の頃、桜といえばダムだった。
私の通っていた小学校はダムの近くにあった。
そのダムの湖畔には無数の桜が植えてある。
毎年入学式の次の日に全校生徒でお花見に行くのが年中行事だった。
なんでかわからないけれど、5年生の時のお花見のことははっきり覚えている。桜の木の下でクラスの記念写真を撮った。しゃがんで前列に座って写真に収まったことまで思い出した。その写真を撮った数ヶ月後に、当時好きだった子が海の街の学校に転校してしまったことも。

桜を見つけると心が躍り、ついつい見上げてしまうのは、やっぱり日本人DNAのせいなのだろうか。

咲きはじめ、満開、散りはじめ。
どのタイミングの桜が好き?って、この前先輩が誰かと話していた。

私は満開を過ぎて散りはじめ、花びらが風に舞う頃がすき。

ダムの桜は元気かな。



最後まで読んでくれたあなた。

ありがとうございました。

春瀬

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