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ため息俳句 レタスの花

 レタスは、通年いつでもスーパーマーケットの野菜コーナーにあるので、人参大根よりも、親しみがある野菜になっているかも知れない。
 我が家の朝飯は、元旦と七草と来客のある時以外は、野菜サラダとミルクバナナとコーヒー、トーストの四品と決まっている。そういうことで、毎朝
、結球レタスの葉を剥ぎとって、指で千切って、水にさらす。レタス以外の野菜は、時期時期によって変わるのだが、レタスは常に主役である。

 ヘッダーは、ロメインレタスの花である。種屋さんにはベビーリーフの種というような商品名で、サラダ用の野菜の種をミックスしたものが売られている。レタス類だけではなく、ルッコラやテーブルビート、お馴染みの水菜などの種が混ぜてある。
 そのミックスの種を春先に蒔いておくと、重宝する。ちょっこと摘まんでサラダにする。これは、プランターでも栽培できるので、お手軽である。摘み取るのを途中からほったらかしにしてしまうと、見る見るうちに大きな株になってしまう。後は、花を咲くまで待つことになる。

 ロメインレタスの花は、直径で1センチにも届かない。かわいらしい花だ。レタスの種というのはどれも同じだが、あんな花であるから当然のこと、種は本当にちっぽけで、爺ィの鼻息程度でも吹き飛ぶくらいだ。種まきは、浅い溝に筋蒔きして、種が隠れる程度にかるくふわっと土をかけてやるのだ。
 それが、あんな大きさのレタスに育つ、これを命の不思議と云わずに何といえばよいのか、と。
 

 それに、ロメインレタス出自はこんなだという。

ヨーロッパのエーゲ海コス島の原産といわれ、イタリアで多く栽培されています。
立ちチシャとも呼ばれ、外葉が直立し、砲弾型に軟結球するレタスです。
ほのかな甘みと苦みがあり、葉は厚みがありしっかりしているが、葉先はやわらかく、
葉脈はシャキシャキとした食感が特長で、生食だけでなく炒めものなどにも適しています。
"ロメイン"とは、"ローマの"という意味でローマ時代から食べられていたとの諸説もあります。
近年、日本でも、「シーザーサラダ」によく使われるレタスとして知られています。

タキイ種苗HPより

 へー、エーゲ海方面からですか。

 さて、レタスのことを和名では、チシャ萵苣)。古名を「ちさ」といい、「乳草」(ちちくさ)の略とされると、ウィキは教えてくれるが、もっと知りたい。
 

日本には、中国を経由して「ちしゃ」として伝わり、奈良時代から食べていました。その頃の「ちしゃ」は、現在慣れ親しんでいるレタスとは異なり、結球しておらず下の方から掻きとりながら食べる「掻きちしゃ」というものでした。
 結球しているレタスは、江戸時代末期から明治時代になって欧米からやってきたようです。レタスの和名の「ちしゃ」は、「乳草」の略、また、英名「Lettuce」は、ラテン語の「Lactuca」(Lacは乳を意味する)が語源になっており、両方ともレタスを切ると茎から白い液が出ることに由来しています。

農畜産業振興機構HP

 奈良時代には食べていたとは、驚きです。
 それに、レタスの原産地は西アジア、地中海あたりであるというから、やはりシルクロードでやって来た、そうして奈良の都に至るということだったのだろうか。
   それならば、時代は変わって京の都では、かの「光の君」だって、召し上がっていたのだろうか。

ずぼらなる老いの畑や花レタス  空茶

振り向けばきらきらしくて萵苣ちしゃの花