超格差社会の底辺から頂点へと駆け上るチャンスを得た彼女は💗『ハンガー 飽くなき食への道』
《乱れ撃ちシネnote vol.213》
２０２3年 タイ
鑑賞日：２０２４年７月２０日 Netflix
１９９４年から１７年間放送された明石家さんまの人気番組『恋のから騒ぎ』にデビュー直後の米倉涼子が出演した。
美人でスタイルが良くキリッとした彼女に対して回答者席に座った女子大生からちゃかす声がかかった。
その途端、米倉涼子はその声がした方向を向き「上等じゃない！」とにらみつけた時の凛々しさが忘れられない。
その瞬間、にやにや笑っていた女子大生たちは固まってしまった。
新人なのになんと毅然としているんだろう。
この時以来米倉涼子が好きになった。
ということで米倉さん主演のドラマを観ました。
24.07.16（31） -☆- 「エンジェルフライト」 堀切園健太郎監督 ２０２３年 Amazon Prime Video
いくらなんでも古臭いテレビドラマすぎて１話で途中下車。
ただし米倉涼子はどんな表情をしても美しく魅力的。
NetflixNetflixのおすすめドラマで第二位という煽り文句に惹かれた。
24.07.16（✤） -☆- 「イルタスキャンダル」 監督 ２０２３年 韓国
このたぐいのコメディー・タッチの韓国ドラマで面白いと思ったものが少ない。
笑いのセンスが違いすぎるのかな。
次に珍しくタイ映画を観た。
24.07.20（23） - ☆☆☆- 『ハンガー 飽くなき食への道』 Netflixシリーズ シッティシリー・モンコンシリー監督 ２０２3年 タイ Netflix
この作品は当たり。
主役のチュティモン・ジョンジャルーンスックジンが素敵だ。
【Introduction】
下町の大衆食堂で働いている若き料理人が料理の才能を見いだされ、厳しいことで有名なシェフのもとで修行を始める。
常に完璧を求められる過酷な環境で、彼女は自身の限界と料理への情熱を試されてゆくという物語。
【物語の概要】
バンコクの下町で実家が経営する大衆食堂のコックとして働いていたオエイ（チュティモン・ジョンジャルーンスックジン）。
彼女は毎日毎日判で押したように同じようなメニューを注文するお客相手に料理していた。
オエイの料理は美味しいという評判だ。
ある日食べに来ていた高級レストラン「HUNGER」の副料理長トン（ガン・スワスティ）の目に留まり、オエイは店に来ないかと声をかけられる。
毎日同じような料理を作らされて飽き飽きしていた彼女はネットでHUNGERの天才シェフ・ポール（ノパチャイ・チャイヤナーム）の出す料理の口コミを見て興味を持ち入門テストを受けることにした。
高層ビルにある「HUNGER」の厨房でチャーハンを作るように言われたオエイは冷飯を使い、ダイナミックな火捌きでシンプルな玉子炒飯を作った。
天才シェフ・ポールに志望動機を聞かれて「特別な存在になりたい」と答えたオエイは採用された。
ある日将軍主催のパーティで肉を焼く係を任されたオエイは、シェフの指示通りに高級な牛肉をカットして焼こうとするが何度切ってもそんな切り方ではダメだ、
そんな肉を焼いても料理とは言えないとポールに怒鳴られる。
逆ギレしたオエイは跳ねた油で腕がヤケドだらけになるのも構わずに徹夜で肉を焼く練習に励んだ。
将軍主催のパーティで招待客の前で見事に高級肉を焼いてみせたオエイ。
肉はポールの「血みどろ」の盛り付けとともに招待客に振る舞われた。
ポールの狙いは軍の権力者とその周囲に群がる人々の「支配欲求」を満たす料理を提供することだった。
招待客らは「血みどろ」になりながら、オエイの焼いた高級肉に食らいついた。
オエイはポールの天才的な料理のセンスに興味を感じ始める。
肉が焼けることで自信がついたオエイは仕事に没頭するようになる。
しかし、シェフはそんなオエイに「肉を焼く以外に何もできない」とそっけなかった。
料理の世界は厳しい。
一度や二度の成功体験で、さらに進んでいけるほど甘くない…。
その後オエイは暗号資産で大儲けした若者たちのプールパーティでのケータリングを担当。
料理の味などわからぬ若者たちに黙々と高級料理を振る舞うシェフ。
普通の住宅街にある小さな家に住む３人家族のケータリング。
お姫様ドレスを着た少女と暗い雰囲気の両親がテーブルを囲んでいた。
「いつおうちに帰れるの？」と尋ねる少女に父親は「もうすぐだよ。前よりもっと大きな家に住めるからね」と答えるが、父親の表情は固く緊張し、母親は悲痛な表情に涙を浮かべている。
建設会社トップの父親は事業に失敗して多額の借金を抱え「HUNGER」の食事を最後に一家心中を図る予定だった。
トンが家族３人に運ぼうとした高級スープを最終チェックしたポールは急に激怒してスープをすべて捨ててしまい、
台所にあったインスタント・ラーメンで即席コンソメスープをつくり家族に出した。
トンのスープの味が不味かったのではなく少女は甲殻類アレルギーだった。
スープにはエビが入っていたのだ。
料理が美味しいか以前にその料理が食べる人にとって安全かどうかを見極めなくてはならないのだ。
いろんな体験を通して料理することの奥深さを学んだオエイ。
物語は思いもかけない展開に発展していきます。
ある日ポールの率いるチームとオエイとが一流セレブのパーティーに呼ばれ、料理を提供することになりました。
派手な演出と血の滴るような肉料理を出すポール、
片やオエイは誰しもが懐かしさを感じる「駄々っ子面」というおばあちゃんの手料理を再現。
見たこともないダイナミックな料理とどこにでもある素朴な料理。
本当に人々が食べたいもの、食べておいしいと思うものはどちらだろうか。
【Trivia & Topics】
✥チュティモン・ジョンジャルーンスックジン。
身長１８０センチ近い九頭身と言われる抜群のスタイルで中性的な雰囲気の彼女は美人ではないけれどとっても魅力的だ。
しかも誕生日がぼくと同じなのが嬉しかったりして。
CHANELの広告の常連モデルだった彼女が２０歳の時に映画初主演した『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』は面白い作品だった。
他にも彼女が出演している『ハッピー・オールド・イヤー』と『プアン／友だちと呼ばせて』はu-nextで定額見放題なのでいずれu-nextに戻った時に観たい。
✥オエイとポールの確執。
二人の料理哲学は真っ向から対立する。
権力者や金持ちたちに「復讐」するために料理するポールとみんなが食べたいと思うものを料理するオエイ。
人は何のために食べるのか、自分は何のために料理するのか・・・。
✥厨房の鉄則
厨房に民主主義なんてものはない。常にシェフが独裁者だ。
【鑑賞ガイド】
😁😁😁
～～～～～～～～～～～～～
😁😁😁😁😁：見事な作品。
😄😄😄😄：お勧めです。
😀😀😀：楽しめます。
😔😔：苦手です。
🥵：途中下車。
【巷のうわさ】
Filmarks：☆☆☆★(3.4)
Netflix
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