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図書館のピンチ!? マイナンバーカードで読んだ本が筒抜けに? 

能登の地方の地震後、雪が降るなか、各地で成人式が行われています。ご成人、おめでとうございます。
能登地方では断水やライフラインが早くなんとかなりますように。

ジャニーズや宝塚、政治家のキャッシュバックなどの裏で、小さな変化が起こっているのをご存じですか?
日本の図書館で少しづつ「マイナンバーカードを図書館の貸出券として利用できる市」が増えています。

埼玉のそこへんで道草を食べていたら、
「今度、マイナンバーカードが図書館の利用券として使えるようなる」
と聞いたからです。

家の扉を開けるなり
わたし「ちょっと、マイナンバー(カード)で図書館の本を借りるようになるんだって」
夫「え」
わたし「わたし、たまに図書カードなくすのに」
夫「個人情報だだもれだね」

わたし「こっぱずかしい。もう変な本を借りれない~。」
夫「そうなんだ、大変だね」

わたし「うわ~ん」
夫「マイナンバーの情報はもれてるしなあ、将来、思想の自由の侵害になるかもね。」

知らべてみると、
総務省「マイナンバーカードを図書貸出券と利用できるように」
2017年に通達があり、それに各自治体が従い始めたようです。山口市、姫路市、豊島区等。

ご存じの通り、マイナンバーは個人を特定できる危険な番号です。そのマイナンバーの記載と顔写真があるマイナンバーカードを図書利用券として、利用するというのは、大変な危険があります。

わたしは田舎で育ったので「Aさんのマイナンバーを知ったわ、ちょっと検索してみましょ」という場面がまったくないと言い切れないのです。

そもそも、家の外に、マイナンバーが書いてあるマイナンバーカードを持ち出す理由がわたしには分かりません。

わたし「毎日、実印を持ち歩くの?」
夫「ハンコが必要なら三文判(さんもんばん)で十分」
高3&高1「実印て? 三文判て?」

実印は家の売買や車など重要な契約の時に使われる印鑑で、市町村に登録し、身分証明や犯罪防止目的押されます。
三文判(さんもんばん)は郵便の受け取りとか、簡単な書類に使います。逆に言えば、三文判を押して家を買おうとしても断る会社もあります。
(ハンコ自体、なくそうという動きもあります。)

マイナンバー(個人番号)と図書貸出券はどんなに便利であろうとも切り離しておくべきものです。紐づけなどあってはなりません。

「読書の自由は、憲法第21条で保障する表現の自由にその根拠を持ち、表現の自由の裏返し、表現の受け手の知る自由として位置づけられます。
送り手がいくら情報を自由に発信しても、自由に受け取る受け手がなければ、表現の自由が保障されているとは言えません」

村上春樹さんが図書館で借りた本はなぜ秘密にされるべきなのか? 
神戸新聞報道から考える"リアル図書館戦争"Chika Igaya

ハフポスト日本版2015年10月21日 14時32分 JST

当初、保険証とマイナンバーカードの結びつきが任意だったのに対し、のちに強制になり、現在も紛糾している道のりを考えますと、大変あやういです。

マイナンバーと本の履歴を結び付ければ、<政府が危険思想と判断した本を借りた人物>の特定がとても簡単になります。

過去には読んだ本から思想を知られ、危険分子とされ、軍や特攻警察や連行された人々がいました。

マイナンバー一つあれば、政府はあっという間に住所、資産(納税状態)、健康状態、家族構成、ほぼすべてがわかります。災害の際は保険証、納税証明書、住民票の代わりになり安否確認ができます。また、銀行への問い合わせや書類の再発行にとても便利でしょう。

しかし、マイナンバーに図書履歴の内心の自由、ひいては思想を結び付ければ、個人は丸はだかになってしまうのです。
図書館の利用とマイナンバーの12桁の数字がこの先ずっと、別々の数字でありますように。


おまけ

「図書館は、利用者の読書事実を外部に漏らさない。ただし、憲法35条にもとづく令状を確認した場合は例外とする」

日本図書館協会は1979年、図書館の憲法ともいわれる「図書館の自由に関する宣言」より。

図書館の貸し出し履歴、捜査機関に提供 16年間で急増

朝日新聞

西村奈緒美 赤田康和2021年5月27日 16時00分

この記事を使って、
<図書館へのハッキングがない限り、マイナンバーカードを図書館カードとして利用しても、個人情報はもれない>と別の方によるノートの記事で指摘がありました。ありがとうございます。

あいまいな部分を一部、訂正しました。
個人的な考えによると、図書館へのハッキングは理論上可能なはずです。

マイナンバーカードを保険証として本格運用された月に
「地方病院がサイバー攻撃をされ、電子カルテが消えた」と報道されています。カルテはだた消えたのではなく盗まれたのでしょう。


2021年3月4日から、マイナンバーカードが健康保険証として使えるようになり、同年10月20日から本格運用が始まりました。

税とライフ マネーの総合サイト[公開日] 2022年10月14日

[更新日] 2023年7月12日

図書館のシステムと民間の病院のシステムのどちらがハッキングやサイバーテロに強いか、私には分かりません。
また、サイバーテロが行われたのが運用開始月と同じだったのがただの偶然か、防犯システムを試したのか、まったくマイナンバーとは関係ないのか、それも分かりません。

また、あまりいい事例でないので最初は書きませんでしたが、問題はデジタル庁にもれることだけではありません。

内部者が情報をもらす場合もあります。情報を売り捕まる人もありますし、無償で行う場合もあります。
村上春樹さんの件の引用の記事では、「(過去に)図書館が警察の捜査に協力に応じて利用者の情報を提供、問題視された例があった。」と書かれています。

マイナンバーは便利ですが、諸刃の刃なのです。
どちらの記事もうのみにせず、ご自分でお調べになることをお勧めします。

なおその後の広報によると、住んでいる市が1~2年でマイナンバーカードを図書館利用券として使えるようです。
どんなふうに使うのか図書館の方に聞いてみて、ここで書く予定です。


1日1にっこり。 読みやすくて、ほっこり、にっこり、にやり、とする記事を書きつづける原動力になります。よろしくお願いします。