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yurucau
ピンチ
高校1年生の時に数学のある授業がわからなかった。
なんにも理解できなかった。
教科書に書いてあることも先生が言ってることも
全然わからなかった。
数学でこんなことはじめてだった。
公文はもう小学校の段階でほぼ終わらせていたので、高校1年生の分野なんてたぶん幼稚園生の時にしたことだった。
正直私は中学の後半くらいから
数学の授業中のなんかこの公式見たことあるなーはもうなくなっていた。
全部はじめて見る気がしていた。
でも不思議と別につまずくこともなく
すんなりできていた。
なのにあの日、二次関数の最大値、最小値の
単元に入った途端、教科書に書いてある基礎的な問題の時点でつまずき、その日授業で
やったことは何一つ理解できなかった。
私はただただ混乱してその日を終えた。
そしてある決意をしながら帰宅した。
こんなところで諦めない。
絶対死に物狂いになっても食らいついていくんだ。私の数学はここまでにさせない。
珍しく夕飯も食べずに私は家にちょっとしかない参考書と教科書を交互に見比べて、
必死に理解しようとした。
本当に必死だった。
教科書に書いてあることを隅々まで読んで
その下の問題を解いて、同じような問題が載っている参考書を探してきてはそれも片っ端から読んでは解いた。
3時間ほどそのようにもがいていたら
あ、なるほどねと思いはじめた。
さっきまで何を言ってるかわからなかった
文字達がしっかり整列して意味のある言葉にみえた。
これで安心はできないが、明日の授業には
臨める。明日進みそうなところまでは
予習してその日は眠りについた。
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