ニューヨークのスーパーでみかけるサステナブルなトレンド
オーガニック食品を多く扱うアメリカのスーパーマーケットとして知られるホールフーズでみかけるサステナブルなトレンドをご紹介します。
地元産
よく目にするのは地元で取れたことを意味するLocal(ローカル)と書かれた商品。例えばこのGotham Greensというブランドの葉野菜の箱にはLocalと表記されています。
Gotham(ゴーサム)とはニューヨーク市のニックネームで、この会社はブルックリンで創業されたそうです。建物の上にグリーンハウスを作り、野菜を生産しているそう。
サステナビィティが根底にあるこのブランドは、普通なら捨てられる端っこの葉っぱも安めの値段でまとめて売っています。
精肉コーナーでもLocalというポップを見かけます。
「〇〇が起業した会社」
2020年5月にBlack Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)運動が活発化してから、マイノリティ(黒人、女性、ネイティブアメリカン、ヒスパニック)が運営している会社を応援する目的で、どのような人のビジネスかを表記されているのをみかけるようになりました。
これは歯ブラシのパッケージに「女性が起業した会社」と表記されている例。同じような機能や値段なら女性の会社を応援したいという消費者が購入しているのかもしれません。
生産方法の表記
「持続可能に生産されました」との表記もよく見るようになりました。これはエアロポニックという植物を空中で栽培する技術で作られたマイクログリーンです。AeroFarmsはニューヨークのお隣ニュージャージー州で設立された会社だそうです。ウェブサイトを見てみるとエアロポニックは普通の農法に比べて必要な水の量が95%以下、必要な土地の量が99%以下と少ないリソースで野菜を生産できるとのこと。
注:グリーンウォッシングの観点から、Sustainableと表記があっても認証マークがあるかどうか確認することをおすすめします。AeroFarmsのパッケージにはB Corporation(Bコーポレーション)の認証マークがついています。
プラントベース(植物由来)の代替品が豊富&人気
健康志向の高まりや環境問題に対する意識の変化で人気なのがプラントベース(植物由来)の食材。以下の写真はグルテンフリーやヴィーガンなどの特別な食材を揃えている棚ですが(キムチ、ラーメンなども売っています)、上から四段目から六段目までがプラントベースの食材です。
上の写真の四段目、下の拡大写真の二段目はセイタン (グルテンミート)、テンペ、豆腐など比較的加工度の低い食材が売られています。特に豆腐は人気で遅い時間にいくと売り切れていることも。特に木綿豆腐よりも硬い豆腐が人気のようです。
その下の段はプラントベースのソーセージが売っています。
その下の段は品薄状態ですが、Beyond Meat社のBeyond Burgerという商品が置かれています。Beyond Meatはロサンゼルス発祥の会社でプラントベースの加工肉を生産しています。味もいいので特に人気で、サンドイッチ屋さんのサブウェイでもミートボールの代わりとして使われています。
注:プラントベースの食材は味をよくするために加工されすぎていて健康に良くないと批判されることもあります(英語記事例)。いい面だけではないようです。
この写真は牛乳売り場です。赤い四角で囲まれたところがプラントベースのミルクです。オーツミルク、アーモンドミルク、ソイミルク、ココナッツミルクなどここ数年で売り場が拡大したような気がします。
プラントベースのミルクは常温の棚でも売られているのでそれを含めると店頭で売られているミルクの40%ぐらいがプラントベースのものになっています。
パッケージにも気を使っている
最近とくに多くなったなと思うのがパッケージに気を使った商品です。
例えばミネラルウォーターもペットボトルだけではなく、アルミボトルや紙パックに入ったものも売っています。
シャンプー・コンディショナーも紙で包装された固形のものも店舗で売られています。
このAcureというブランドのプラスチック容器に入ったシャンプーとコンディショナーもTerracycle(テラサイクル)というリサイクリングの会社と提携して、無料でリサイクルできるようになっています。
以上最近ホールフーズで見かけるトレンドをまとめてみました。なにかの参考になったら嬉しいです。