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フュージョン、ジャズ

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フュージョンを中心にモダンジャズ、ジャズファンク、フュージョンなどをまとめてあります。
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#チックコリア

Chick Corea - Friends (1978)

Chick Corea - Friends (1978)

 これは完全な感想ですがチックコリアは全力を出した演奏よりも多少力を抜いた演奏の方が面白いです。またアコピはどの程度本気かで左右され、エレピの使い方は上手いがシンセはそこまでとも思います。その意味では本作フレンズはアコピとエレピを使い分けRTF時代のバンドメンバージョーファレルに80年代最高のアコースティックリズムセクションと言われたスティーブガッドとエディゴメスと気心知れた仲間とほどよく力の抜け

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Airto - Free (1972)

Airto - Free (1972)

RTFにも参加したパーカッション奏者によるソロアルバムでRTFの全メンバーにCTIオールスターとキースジャレットが加わって制作されています。基本的にはRTFのあの音ですが、よりブラジルの土の匂いやジャズ的なアドリブが多いのが特徴です。日本盤ではRTF人気に乗っかるため名義がアイアート&チックコリアになっているうえに邦題もリターントゥフォーエバーとなっています。乗っかりが分かりやす過ぎます笑

メン

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Stan Clarke - Children of forever (1972)

Stan Clarke - Children of forever (1972)

RTFやジョージデューク、上原ひろみ等の著名なミュージシャンと共演し自己名義のアルバムも有名なスタンクラークのファーストアルバムが本作です。デビュー前の彼はロフトジャズやスピリチュアル系の界隈に身を置いていたのでボーカルでアンディベイとディーディーブリッジウォーター濃い2人がボーカルをとっています。アンディベイはホレスシルバーの賛否分かれる人心3部作などで歌っていた人で深みと神々しさがある声です。

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Chick Corea & Gary Burton - Crystal Silence (1973)

Chick Corea & Gary Burton - Crystal Silence (1973)

マイルスデイヴィスのアルバム「カインドオブブルー」のライナーでビルエヴァンスはジャズと水墨画の共通点を書いています。本作は特に水墨画的なアルバムと言える。ピアノとヴァイブというシンプルな編成ながらも名手による音の濃淡や美しくもどこか揺れるようなサウンドは水墨画の風景画の幽玄さにもと通ずるものがあります。チックコリアもゲイリーバートンも初めは不安があったようですが意気投合。これからもスタジオでもライ

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Chick Corea. Return to forever (1972)

Chick Corea. Return to forever (1972)

いきなり関係ない話ですがビートルズのリミックスを手掛けているジョージマーティンの息子ジャイルズが何かのインタビューに対してアルバムとはタイムカプセルのようなもの、どれだけ時間が経ってもその中の音やミュージシャンの歳にはその時から変わっていないと語っていました。このアルバムを聴くとその言葉を思い出します。フリージャズやジャズロックと言った破壊的なサウンドを持つジャズを基に美しさや音楽を聴く楽しみを再

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Miles Davis. In a silent way (1969)

Miles Davis. In a silent way (1969)

インザスカイからエレクトリック路線を進み始めたマイルスですが個人的にはこのアルバムからサウンドがガラッと変わった印象があります。またメンバーも様々な国の出身者で構成されるようになり、後にウェザーリポート、RTF、ヘッドハンターズ、マハヴィシュヌオーケストラ、ライフタイムと歴史に名を残すようなバンドを作っていきます。そう考えると2つの意味でフュージョンの走りと言えるかもしれません

メンバー
マイル

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Miles Davis. On the corner (1972)

Miles Davis. On the corner (1972)

音楽を聴いていて不気味という思うことはあまりありませんがこのアルバムに関しては恐ろしく不気味に思えました。同時にその不気味さに引き込まれるように夢中になっていきました。もう何がなんだかわからない構成、どの音がどの楽器から出ているのかわからないサウンド、あってないような曲の切れ目。音に見合わないポップなジャケット。魔力を感じる一枚です。

オリジナルバージョン。勇気と時間のある人はコンプリート盤を聴

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Joe Farrell.  Out back (1971)

Joe Farrell. Out back (1971)

ジョーファレルというとRTFでの活動が有名ですがCTIやワーナーにソロ作をいくつも残しています。そんな彼の2作目のアルバムはコルトレーンの至上の愛にスピリチュアルジャズやフュージョンの要素を混ぜたような一枚です。

メンバー
ジョーファレル:テナーサックス、ソプラノサックス、フルート、アルトフルート、ピッコロ
チックコリア:エレピ
バスターウィリアムス:ベース
エルヴィンジョーンズ:ドラム
アイア

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Return to forever.  Light as a feather (1973)

Return to forever. Light as a feather (1973)

今日はリターントゥフォーエバーのライトアズアフェザーを紹介します。前作リターントゥーフォーエバーと同じメンバーながらバンドになるのは今作からでバンド名は前作のタイトルと同じ。ちょっとややこしいですね。LPにはチックコリアへのインタビューが載っていますがそれを読む限り音楽に対してとても真摯でかつ音楽の美や楽しさを追求しているようで好感が持てます。

メンバー
チックコリア:ピアノ
フローラピュリム:

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