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『世界は笑う』コクーン & キューブ

2022年8月19日(金)18:30開演
@シアターコクーン
¥11,000(S席)

ここ最近、ケラさんの作品はコンスタントに観ている。どれも満足度が高い。『イモンド~』は謎すぎたけどw
もちろん今回の演目も観ることは大前提だったけど、そこに千葉くんがご出演ときた日にゃもう、こんなに浮かれるものかと我ながら照れ恥ずかしく。
いつもならキューブからお知らせが来ても、手数料を惜しんで一般発売で買ってたチケットを、千葉くんのFC先行とキューブ先行の二口も申し込んでしまったくらいには浮かれていた。だって売り切れるのが怖くて。それで両方当選しちゃった(FCで当選した後、キューブの先行はキャンセルし忘れて当選)。けどキューブの分は公演中止になり、結局いつもの通り一回こっきりの観劇となった次第。
しみったれたこと言うけど、千葉FCは中止公演の払い戻しは満額なのに、キューブはチケット代のみで手数料分は戻らないんだって。吝いぜ。(←お前もな)

舞台は、昭和30年代初頭の東京・新宿。敗戦から10年強の月日が流れ、巷に「もはや戦後ではない」というフレーズが飛び交い、“太陽族”と呼ばれる若者の出現など解放感に活気づく人々の一方で、戦争の傷跡から立ち上がれぬ人間がそこかしこに蠢く…。そんな殺伐と喧騒を背景にKERAが描くのは、笑いに取り憑かれた人々の決して喜劇とは言い切れない人間ドラマ。
戦前から舞台や映画で人気を博しながらも、時代の流れによる世相の変化と自身の衰え、そして若手の台頭に、内心不安を抱えるベテラン喜劇俳優たち。新しい笑いを求めながらもままならぬ若手コメディアンたちなど、混沌とした時代を生きる喜劇人と、彼らを取り巻く人々が、高度経済成長前夜の新宿という街で織りなす、哀しくて可笑しい群像劇。

公式サイトより

↑の引用した文がこの作品を過不足なく言い表してるんで、これ以上にアタシが書けることはアタマの悪い感想だけだなあ。まあこのブログは自分的備忘録なんで。

!ネタバレ気にせず書くよー!

・開演前のSEが懐かしのCMソング。知ってる曲もいくつかある♬
・30年代は流石に生まる前だけど、息の長いCMが多かったのな
・文明堂、三和石鹸、ヤンマー、ナショナル等々
・お席は8列目の下手ブロック。けっこう端っこ・・・
・もちっと後ろでもいいからセンター寄りを希望~

・オープニングは沙莉ちゃん演じる撫子と、兄・大和(勝地くん)のやりとりから
・生の沙莉ちゃん、初めて。かわいい! お芝居がしっかりしてる
・勝地くんもお初。というか、映像でもほぼ見てないので完璧初めましてだわ
・一応瀬戸くんが主役となってるけど、そこまで比重が高くない。いわゆる群像劇
・瀬戸くんは既に座長の貫禄。ピントのズレた田舎青年を好演!
・『遠野物語』『陥没』で凄い!と気に入り、舞台はなるべく観たい役者さん
・でもって千葉くん! 生の舞台(ストプレ)初観劇感激~!!
・『ポーの一族』は観たけど、ミュージカルだし双眼鏡無しの最後列だったし
・ポン中の喜劇役者・・・ダークなかほりがプンプンするわ。刺激的!
・最近とみにぽっちゃりね。肉感的でエロス。でもシュッとしても素敵よ?

・ケラさんお得意のプロジェクションマッピングを駆使したOPが素敵!
・しかし前方、且つ端っこの席からはチト見難い
・役者さんの姿を視認してから名前はどこ?とキョロキョロ探すという💦
・二階席でも一回観ておきたかったなー(コロナめ!!)

・喜劇人を描いても喜劇になるわけじゃないとケラさんが言った通り
・笑いの要素はたくさんあったけど、大筋は切なく哀しく痛々しい物語
・一幕めの歌って騒いで楽しい大団円は、続く二幕の辛さが思いやられる
・二幕は地方公演の宿が舞台。ドラマティックロマンティックてんこもり
・この作品でいちばん楽しいのは彦造とトリコさんのきゃっきゃウフフ
・恋愛じゃないからこそかもだけど、ふたりが楽しそうだったんだもん
・ラーメン屋が劇団の金をくすねようとしたり(金庫が開かなかったのはトラブル?)
・是也が中毒で幻覚に苦しめられるシーンは大きな見どころ

・回収されない伏線。てか伏線じゃないのか。小ネタ?エピソード?多々ありw
・ウインドーに飾ってあった服が飛んでっちゃうのとか、全く意味ないけど笑う
・トリコ嬢とTV屋の血塗れ劇場は何だったのか謎のままだしww

・先に述べた若手四人以外のキャストさんについて。盤石なベテラン陣!
・今回アタシのお気に入りはトリコ嬢とネジ子嬢♡
・貪欲でパワフル、美しくコケティッシュで珠をころがす美声のトリコ嬢
・さばさばと気持ちよく、それでいてキュートでいじらしいネジ子嬢
・大倉くんはいつも通り怒っててグネグネして、兄役は急にシュッとして
・山内さんの飄々とした可笑しみは特に傷痍軍人さんがよかった
・しっかりした常識人に見えて、実はとんでもキャラなのが妙味の廣川さん

・舞台ではめちゃくちゃ久しぶりの銀さん、カッコ良くて哀しい
・ラサールさんもお初かな? ネジ子とのコンビがエモかった
・こちらもお初、神谷さん・伊勢さんも👍
・マギーさん、山西さん、言うことなしのうまさ
・温水さんは直近のイキウメで拝見したばかり。また会いましたね!
・もう温水さんでしかないのにちゃんと其々のキャラになってる不思議

・松雪さんも舞台は初見、てか映像でも何かで見たって位の認識
・もちろんたいへん素敵な役者さんだとは思うんだけど・・・
・演じた初子という人物は、個人的に苦手なタイプだったなあ
・美人だけど物事をハッキリさせず、微笑で誤魔化し、結局は一番の悪党
・カーテンコールでは瀬戸くんと腕組んで、睦まじい姿を見せられて
・そういうifの世界もあったかもと、皆さん微笑ましく見ていたみたいだけど
・「よくまあ、いけしゃあしゃあと」と腹立たしかったw(人間が小さい)
・いやまあ、虚構と判ってはいるんだけど。素直に?そう感じちゃったのさ

・ラスト、三角座が無くなった後の後日譚がやさしくて救われる
・マンネリで飽きられてたアオタンさんが再び盛り返してたり
・千葉くんと沙莉ちゃんが、道に迷う可愛らしいカップルで登場したり
・あれ一瞬、是也と撫子?と思わせて別じんなのが、逆に切ない
・バーのホステスも、トリコさんかと思ったら違うんだよね?
・でも傷痍軍人さんとの再会でココロがほこほこして
・是也の戯曲が出版社に認められたかも?と希望の光が差して、幕
・さみしいけど、なんてあたたかい終幕なんだろう

今回はラサールさん、マギー、神谷さんと、お笑いの人が3人も。お笑いに疎いから、普通に役者さんとして認識して後からびっくりってことがよくあるんだアタシ。
ジャンルとしての「笑い」には興味がなくあまり触れずに生きてきたけど、芸事と捉えれば卑近な話よな。佳いホンが書けても自分には演じられない。佳い作品でもお客に受けるかどうかはわからない。
欲するものと、創りたいものと、創れるものの乖離・・・(うっ、イタタタ)

舞台作品として面白かったんだけど、そこには単純に良いもの見たというストレートな喜びと、推しが良い仕事をして嬉しいという斜めな視点もあって。
ケラさんは千葉くんのことをあまり知らず、どんな演技をするのかも判らないままキャスティングしたそう。文化村の偉い人のおすすめだったらしい。そしたらとても良かった!と驚いたらしい。えへん、鼻が高いわ。と、勝手にニヤニヤするキモいオタク。
推しを褒めちぎるのは余りにキモすぎるので控えるとして。でも今回のお仕事は実際、とてもよかったとおもう。瀬戸くんは抜群にすごいんだけど、千葉くんも見劣りはしなかったんじゃないかな。たぶん(欲目)。
ストプレでの評価が高まり、更なるよい作品に出会えることを期待!!

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