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『旅と渓谷』 スリーピルバーグス

2022年5月18日(水)19:20開演
@永福町 ふくにわ
¥2,800

マイフェイバリット・アクターである永島くんご出演ということで拝見。他のキャストさんは知らなかったので迷ったんだけど、時間も短くてサクッと観られるし、屋上庭園での芝居ってどんなんだろうと気になり、当日券で正にサクッと観てきた!

永福町の駅直結、京王の商業施設の屋上へ。この日は天気が良く、到着したらちょうど日が沈む直前。キレイな夕陽にたくさんの人がカメラやスマホを向けていた。もちろんアタシも。
「ふくにわ」の利用時間が19時までとなっていたので、なるほど閉園(?)後から施設が閉館するまでの時間で借りたって訳ね。だからこんなにタイトなタイムスケジュールなのねw

 その渓谷には、十ヶ月かけて上流から下流まで旅する人々がいた。彼らは自分がなぜそうしているのか知らないままだった。旅人たちは常に下流を目指し、下流にたどり着いた中から、わずかな者だけが「渓谷の外」へとさらに旅立っていく。
 今日もまた、一人の男が下流に向かうため、ガイドを雇おうとしていた・・・。
<当日パンフより>

上演時間約50分で27人を4人で演じる〝ガリバー旅行記ガリバー抜き系物語〟という触れ込みで。
確かに旅の話だったけど、どこがガリバー旅行記?って首を捻ったら、そういやガリバー旅行記ってどんな話か知らなかったわ。寝てる間にこびとがガリバーを地面に縫い止めるっていう有名なシーンだけ知ってる・・・。
不思議系の物語だったんで、ふわっとした感想だけど。取り留めない覚書なんで、またもや箇条書きで行きます~

※ネタバレ気にせず書いてますのでご注意!

・役者が銘々ラジカセを斜めがけして、効果音や音楽を流す
・地面に置いたライトに蓋をかけ、それを開閉して照明のオンオフ
・通路側の席だったんで、音楽を流しながら役者さんが捌けると、舞台で続いてる芝居の台詞が聞こえなかったので、ボリューム下げてほしい
・てか音割れまくりだったけど何故? 音源のせい? 再生機器のせい?

・旅の始まりでさっそく旅人はガイドやポーター、物売りにお金や荷物、上着を巻き上げられる
・不条理系苦手~(主人公のものを謎の屁理屈で奪い取る、話の通じない輩にムカついちゃうんだよー!)
・十月十日の旅ってことは、妊娠してから産まれるまでってことか
・だとしたら「名残門」とか「五ヶ月の町」、たぬきの話とかって何の例えだろ
・「名残門」は花や線香を供えて水をかけて拝む。それってお墓?
・旅に挫折した人が止まってできた町とは

・不条理苦手だけど、途中から大丈夫な気持ちに
・たぬきの話はドタバタギャグに見せかけて、ちょっと深い言葉が出てきたり
・人が死んだことを悲しがるな、淋しがれ。とか
・生きてるマウントか? やめろよ、リビングハラスメント! とか
・たぬきのシーンだけじゃない。全編、ギャグの中にハッとする言葉を潜ませてあるのかも(気づかないとこにもあったりするのかな)
・エロい歌を歌いながら山椒の実で漁をするってシュールすぎるw
・エロソング、やばいところは自主規制で「ララライ」と伏せながら
・「♪黒くそそり立ったモノをフェララライ」「隠せてねーし!」
・漁師を羨むポーター。気楽そうに見えるけど「隣の芝生は青い」だけ
・アタシも「誰かの1LDK」なのだろうか

・渓谷を抜けたら海。そこから船に乗れるのは切符をもつ者だけ
・港を案内してくれた人は、生まれることのできなかった命なのかな
・生まれ、生きることと死。頭悪いアタシには咀嚼できてない部分もあったけど
・息を吸って肺を動かし酸素を取り入れる。物を食べて消化しエネルギーにする。愛し、愛される。生きるのってたくさんやることあるね!

原始的な演劇で、まったくスマートでないけどそれが面白さになってたのかも。
頭上に紺青の空。風の吹き抜ける庭。電車の走行音、街の雑多な音が聞こえる。緊急車両のサイレンが鳴り響いた時、緊迫感のあるシーンだったのでまるで演出の効果音の様だった。
この日は晴れていたけど、公演中は雨の日が多かった。雨に降られるスペシャル感もいいな思ったけど、相当な土砂降り回もあったらしいので、やっぱり降らなくて良かったw

永島敬三くんはやはり素敵であった。しみじみ、かみしめる。
他のキャストさんも初見だけど皆さま佳うございました。脚本の福原さんの作品もほぼ初めて。Wikiでザッと確認したけど、たぶん『あな番』しか観てない。観劇数はまあまああるのに、一回も観てないってことはやっぱ偏ってるんだな。舞台は高いから、好きなのや知ってるもの以外はなかなかね。

昨夜(5/22)で東京公演は終了したけど、すぐ札幌と中富良野で公演があるそうな。
北海道は寒そうだな! 演る方も観に行く方も、どうか風邪など召しませぬよう。

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