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WEBライターが「専門分野」を持つ強み|#104

『せっかくご応募頂きましたが、今回は採用見送りとさせていただきます』、何度見た文言でしょう。WEBライターを始めたころは、そんなのばっかり!でした。

いまだに出会いますが、頻度はずいぶん減りました。今は応募すればお仕事につながることの方が多く、有難いことです。

勝因はおそらく「自分の専門分野を定めた」ことにあると思っています。

あなたはどちら?WEBライターの2タイプ

WEBライターは2つのタイプに分かれるように感じます。

ゼネラリストタイプ|どんな分野の記事も書けちゃう人。
プロフェッショナルタイプ|特定の分野に造詣が深い人。

どちらが良い悪いという話ではありません。この2タイプが存在すると知ること、そして自分がどちらなのかを正しく認識することがお仕事の受注率を上げるために必要なプロセスだった……、と私は感じるという話です。

私は「ゼネラリスト」に挑戦しようとして失敗しました。「プロフェッショナル」だったみたいです。

不採用連絡ばかり続いた時期は「ゼネラリスト」を目指して(当時はこの2タイプの区別に気づいていなかったので無意識です)、様々な分野の案件に応募していました。

毎回「初めて書く分野」。イチから調べ、一生懸命テストライティングに挑んでも……、結果は「不採用」の連続。

書くのは初めて!の分野にもかかわらずクライアントさんを納得させられるには、どんな要素が必要でしょう?

以下、どちらかは必須だと思います。

1.その分野を熟知している
2.圧倒的なライティングスキルがある

当時の私はどちらも持っていなかった。だから書いても書いても、不採用です。無駄に疲弊しましたね……。

どの分野にも特有の「温度・湿度」がある

温度・湿度」という表現で伝わるといいのですが。どんな分野でもある話です。その分野において、ある用語が持つ特定のニュアンスのようなものです。

記事から読み取られるのは文章・用語の「文字面の意味」だけではありません。

特定の用語や言い回しが分野独特の解釈を持つのはよくあること。書き手と読み手の間に既に成立している共通の認識があって、なおかつ形式知化されていない……。

この認識を知らずに書いても、説得力のある記事は書けない。これに気づいた時が転換点でした。

一例を挙げます。

空所補充』という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちますか?あるいは『自由英作文』という言葉。

私は教育系が専門で、大学入試関連の記事も書いています。先に出した2つの例、『空所補充』と『自由英作文』はどちらも大学入試英語の出題形式です。

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以下、受験英語に話が及びますが、英語そのものは出てません。平易に書いていますので、しばらくお付き合いください。
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空所補充』も『自由英作文』も、意味は文字通り。

『空所補充』は( )に当てはまる単語を選ぶ問題。『自由英作文』はテーマに沿って自分でイチから”自由に”英作文する問題を、それぞれ指します。

言葉の意味、つまり「どんな出題形式のを指すか」を知るだけなら、以上で十分ですよね。

ところが。受験生にとっては『空所補充』『自由英作文』は、言葉の意味(出題形式)以上の「暗黙の了解」を含む言葉なんです。

空所補充』は文章の意味が分からなくても、文法や構文の知識で解けることが多い問題。受験英語は文法から押さえますから、『空所補充』は「点を必ず取らないといけない問題/得点しやすい問題」を意味します。

一方『自由英作文』は?
「自由英作文と書いて、英語の出題形式で最も難しいと読む」のが定説。さらに「”自由”とついているけれど、本当に自由に書いていいわけではない(型がある)」という意味も含みます。

大学入試英語について記事を書く場合は、受験生の共通認識「空所補充は点取り問題」「自由英作文は自由じゃない」を知ったうえで書かないと、本当に説得力のある重みのある記事は書けないのです。

逆に共通認識を知ったうえで書く記事は、行間から説得力と信頼性がにじみ出ます。本当です。

これが「分野には特有の温度・湿度がある」と感じる所以です。

文字面に潜む、分野特有の共通理解。どんなニュアンスで、どんなテンションで、どんな感情を動かす用語なのか。
使われる用語一つひとつの温度・湿度を知り尽くしている分野、これこそが「あなたの専門」と言える分野になる思います。

私は前職の経験もあり、教育系(子どもたちの学び・学校教育・入試)が

✔ 温度・湿度を知り尽くしていて
✔ 自分も書きやすい

を両立させられる分野だと、不採用が続く理由を探る中で気づきました。

以来、教育系と周辺のお仕事中心にアプローチを変えたところ、「不採用」には出会わなくなりました

いまだに見かける「不採用」の連絡は、やっぱり教育系以外の分野にチャレンジしたとき。自分が書ける分野を広げていきたい思いはありつつ、まだ力量的に時期尚早なのかなと思って受け止めています。

専門領域を定めるかどうかは、人それぞれ意向がありますし、あっていいと思います。ただ私は専門分野を定めたことでお仕事につながるようになりました。

一つの参考事例として。

では「自分の専門分野って、どうやって見つければいいの?」と思いますよね。これについては、また後日。

今日も「書くこと」を楽しみましょう!

一緒に楽しみながら高め合える方と沢山繋がりたいと思っています!もしよろしければ感想をコメントしていただけると、とっても嬉しいです。それだけで十分です!コメントには必ずお返事します。