【仕事雑記】詰められて怒られたので言い訳したり反省したり
日常的に笑いが足りないので、母が私のポーチに勝手につけた付箋の図を貼りました。こいつマジで収容力がないんです。目薬三本必要な人間なのに。
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職場のリーダーは、ここから先は業務の範囲外だから、やらなくてよい、と決めてくれる。
それも大事な仕事のうちだそうだ。
初めてそれを聞いたとき私は、すごい、と思った。守ってくれる人がいるのだと。
リーダーが言うには、一度善意でやってしまうと、時間が経つにつれ、やってくれて当たり前と思われるようになって、そのうちやらないと文句を言われるようになるということが、今までに何度かあったからだという。
とくに担当者の変更……数年で契約社員が入れ替わることが多いと、話が伝わらなくてそうなりやすいのだろう。
自分たちの首を自分で絞めないように。そうリーダーは言っていた。
でも別部署のことを「言われたことしかやらない。多少の融通をきかせてやってあげようという気がない」とボヤいてもいた。
よくわからん。
私はずっと接客業をしていたから、問い合わせに対して、そういった線引は一切しなかった。
個人の判断では明らかに対応できないような要求を除いて、毎回ベストを尽くそうとしていた。
それゆえか、いまも出先で問い合わせを受けると、渡しているマニュアルを調べて、ここに書いてあるとおりに、と説明することもある。
全部書いてあるのにね、読めばわかりやすいのに、と私の上司は言う。
そうなんだけれども、たぶんあちらは読む時間がないのだ。事務職員というのは、他にもいろいろな仕事を抱えておられるから。引き継ぎをあまり受けてられていない部署もある。
だいたい、ダメなところはずっとダメなままだ。良くなることは滅多になく、悪くなっていく部署のほうが多い。契約期間があってコロコロ人が変わるせいだろう。
自分たちの仕事を増やさないように、上司は考えてくれている。
けれども私はケアレスミスが多く、チェック作業を増やしている問題児である。
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私の集中力の出力ツマミの目盛は、フルかゼロしかない。
フル出力は、きっちり25分で切れることも判明している。
そのあとは別の思考がぐちゃぐちゃ入ってきたり、何度も文字列を眺めても上滑りしたり、あげく何をしたか記憶していないことさえある。
集中しているときは、あちこち情報が入ると混乱するため、またスピードアップをはかるため、ひとつのことに絞るようにしている。順序も決めている。
そして、出力ゼロのときにも対処できるよう、私はオート走行モードを搭載している。
先程の、ひとつのことに絞って順序を決めるというのがそれだ。
つまり、アホでもできるように、脳みそを通らずとも作業できるように、データを軽くし、工場の流れ作業のように単純化しているのだ。
邪魔が入ると崩れてしまうとか、眠気には勝てないなど、問題点はあるものの、概ねこれでうまいこと生きている。
仕事では上記の方法を最適化するため、マニュアルを限りなく単純化した単語の羅列図を脇に置いてやる。
仕事以外に関しても上記の方法でやっている。
なので、上司に時間がかかりすぎていることとケアレスミスの多さを指摘され、原因を問われ、アドバイスをもらったときに思ったことは、「それは私も既に試したが効果はなかった」というものだった。
タイムアタックと、慣れたらチェックを緩めていく、というものである。
ふつうの人はこれで成長できると思う。
というか私もそう思って、初期の頃やっていた。
ダメだったから変えたのである。
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私はおそらく、上司が求める人材像とは真逆の存在だと思われる。
上司は頭の回転が早く、何かを伝えると察して反応してくれる。そして努力家である。
そういうタイプの人は、他人にも同じことを要求する事が多い。
あからさまに不機嫌になる人もいれば、言外に匂わせてくる人もいる。
同レベルのプロ集団が各自最適な行動をとる、気持ちの良い組織を望んでおられるような気がするのだ。
ちなみにリーダーなんかは、使えない人は、一週間で切る(脳内での話)らしい。
才がありモチベが高く努力する個人が集まれば、得られるものは最大値になるはず……
それは、ないものねだりということを、かつてマネジメントを補佐する立場にいた私は、よくよく知っている。
「やる気のない人」にいくら注意してもだめなのだ。
ほんまだめ。むり。怒るだけ無駄。何ならこっちが病む。
「使えない人」を上の立場の人間は「やる気のない人」と考えがちだ。
実際私も、そう思っていたし、自分のほうが怒られたこともある。
ベテラン書店員の後釜になって売場の半分を担当していたとき、残業まみれ、それでも溜まってしまう荷物が邪魔だと顔を見たこともない夜スタッフに書き置きされている最中、発注を毎日できていないことを、部長や商品部の姉さんから本気で叱られたことがある。
できるんやったら、やっとるわ。
できへんからできへんのじゃ。
勿論そんなことは言わなかったが、感情的になられると、信頼されていない・評価されていないという気持ちがいっそう強まるだけだった。
いま思えば、問題点がどこにあるのかを一緒に考えてほしかった。
というか問題点なんか明白なんだけどヘルプが欲しくてもどこにどう頼めばいいのか分からない二年目新人に、なにか困っていないかと声をかけてくれていたら、ずいぶん話は違っていただろう。
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問題があるとき、これはすべてシステムの問題なのだと、最近私に仕事のアドバイスをしてくれた人は言った。
個人の能力値に大きく頼っている組織は危うい。
たとえは大きいが、カリスマ国王が倒れたら国政が乱れる昔の王国みたいなもんだと思う。
ある人の代わりがいなくなったら回らない組織はまずい=全員がすごくなれば大丈夫?
いや、違う。
極論、誰かと誰かの相性がよいとか、適材適所にすればよいとか、でも、ない。
みんなドラマの見過ぎなんだ。優れた個人が一人いるとか、沢山集まって覇国を作るとか、そんな話を聞くのは気持ちいい。
が、人間は消耗品である。そして恒常的に調子がいいわけでもない。
だから、誰がいつ同じことをやっても同じ精度になるようにシステムを簡素化して整えるのが望ましい。
基本方針と、なんのためにそれをやるかを徹底して共有しておき、あとの手法は個人の得意なやり方任せ。
問題が起きたときは、それを個人の問題にしない。
スーパーカリスマの出現をあてにするより、基本をとにかく徹底した強力な網を作るほうが、より確実なはずだ。
みんな好きやねん。スーパーマン。
でも、すごい人って、たぶん、基礎を誰より執念深く長く続けてきたひとであって、熟練者から教わった上達のコツを素直に守った人で、しかもライバルでも他の人でもいいところは全部盗む人で、なんかすごい裏技を持ってるわけじゃない。
地味で地道な努力家のはずなんだ。
そんなスーパーマンをそのまま描くとドラマに欠けると思った誰かが、裏技があるみたいに脚色してるだけなんだ。
フリーレンって、そういう努力の話だよねたぶん。
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私はまず、自分から働きかけなければならない、出来ないことを一人で抱えるのをやめなければ、と思った。
もらったアドバイスをもとにすると、
「これができない。理由はこうだと思っていて、このような対策をとったけれども、難しい。なにか助けを借りられないか。」
というふうに言う。
こう言ったほうが、困っていることが伝わるし、ちゃんとやろうとしていることもわかってもらえる。困っている人に頼られてイヤな人は、たぶんいないだろう。
実際、たまたま他の人がやっている自己ダブルチェック方法を聞いたとき、「名案だ! 私もやってみます」となったことがある。
手っ取り早く集められたら、これほどありがたいことはない。
向いていない仕事ではあるが、何も得られずに停滞しているのは性に合わないので、ここから始めてみようと思う。
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