綾瀬さんと真谷くん90「いつもの日常」

動乱の1月もそろそろ終わろうとしていた。昼休みに響と校庭でまったりしていた。最初は最近のドラマの話題や小説の話題などで談笑していたが、その話題も途絶え代わりに沈黙が流れていた。どうしようか……。「響は最近変わったことある?」「ないかなぁ……優は?」「僕も特にないかなぁ……」
特に話す内容もないので、空を見上げていると誰かの足音が聞こえた。
見るからに気弱そうな2年だ。その後ろには同級生が二人いた。
何か用でもあるのかな。「あ、綾瀬先輩!」「なんでしょうか?」「あ、あの……入学したころから気になってました!僕と……」そこまで言いかけた時チャイムが鳴った。「あ、響早く戻ろ。次自習だよ」僕は響の手を取って、教室へと急いぐ。予鈴遅刻なんてしたら内申に影響するからね。




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