綾瀬さんと真谷くん85「しあわせの定義」

わたしの名前は西田沙織。わたしには今気になってる人がいてぇ、名前は確か……真谷優だったかな。真面目でかっこよくて綾瀬ちゃんのサポートとかもしてて、すごいなーて思うの。
そんな真谷くんを手に入れたいんだけどぉ、このわたしならーすぐにゲットできると思うの。それに、わたし真谷くんからの評価もまぁ高いと思うし? 自分の可愛さは自覚してるし? 最強でしょ?
でも、真谷くんはなかなかなびいてくれないの。意固地になっちゃってって思うけど、どうしてでも手に入れたいなぁ。
可愛くて、人気のわたしには、やっぱり一番かっこいい人がぴったりに決まってるし? その点真谷くんは完璧。わたしの隣に並んでも全然問題ない見た目だし、頭もいいし? そんな真谷くんの隣にいるべきなのはやっぱり可愛くて、明るいわたしに決まってるもん! ふふ、運命の2人! って感じ? 最高♡
でも、綾瀬ちゃんがねぇ、真谷くんとの距離が近いと思うんだ。だからぁ綾瀬ちゃんと真谷くんの距離を離そうと思うんだよねぇ。待っててね。わたしだけの真谷くん♡
まずはね……真谷くんが綾瀬ちゃんと一緒に居る時に割り込んで邪魔をしようかなぁ。あ、いたいた♡
「真谷くぅん! なぁにしてんのぉ?」
「うぉお!!って西田か……びっくりさせんなよ」精一杯可愛い顔と声をして真谷くんと綾瀬ちゃんの前に立つと、真谷くんはびっくりした様子を見せた。びっくりした顔もかっこいいなぁ。「もう……こっちまでびっくりしたじゃない……」
「ごめんごめぇん! 2人が仲良く話してるの見てて気になったの。それで何話してたのかな?」
「西田には関係ない話だから」
「そっかぁ……邪魔してごめんね」
これで少しは距離離れたと思うな。離れる前、真谷くんが嫌そうな顔してた。多分、綾瀬ちゃんに気を遣わなきゃいけなくてわたしがいなくなるのが嫌だったのね……必ず手に入れてみせるからね。わたしだけの真谷くん♡♡

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