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綾瀬さんと真谷くん32「水族館」

文化祭の打ち上げも終わり、一通り行事が終わった。
文化祭の準備とかであまり響と話せてないなぁ。
久しぶりにデートをしようと思い立った。
とりあえず響に電話してどこに行きたいか聞くとしよう。
机の上に置いてある携帯電話を手に取り響へ電話をかける。
しばらくすると響につながった。
「もしもし響ー今度の土曜日デートしようと思うんだけど、どこが良いとかある?」
「そうですね………水族館とかどうでしょう?」
水族館か。ここ数年行ってないしそれにしよう。
「じゃあそれで決まりね何時待ち合わせにする?」
「10時待ち合わせでどうでしょうか?」
「OK10時待ち合わせね」
その後少し雑談をしてから電話を切った。
着ていく服とか用意しておくか。
デート当日、集合時間の5分前に集合場所に着いた。
しばらくすると響の姿が見えた。
「おまたせ優」
「ごめん! 待たせちゃった?」
待ってはない。どんな格好してくるかの予想であっという間に時間は過ぎてたし。
「全然。さ、行こうか」
駅構内へ入り切符を買って水族館の最寄り駅へと向かった。
電車の窓から景色を眺めているとあっという間に最寄り駅へと着いた。
電車から降り改札を出て駅の外へと向かう。
しばらく歩くと水族館が見えてきた。
中に入り、入場料を払い順路に沿って進んでいった。
「この後イルカショーやるらしいよ見に行かない?」
「見に行きましょう」
響の方を見るとウキウキした表情をしていた。
どんな表情仕草をしても可愛いなぁ響は。
「優?さっきから私の顔を見てどうしましたか?なにかついていますか?」
「あぁごめんごめん顔には何もついてないから安心して」
「それなら良かったです」
響と話しているうちにイルカショーの会場に着いた。
前から4列目の席に座り、始まるのを待つ。
しばらくするとイルカショーを始めるアナウンスがなった。
ショーが始まり、イルカが芸をこなしていく。
途中水しぶきがかかるアクシデントがあったがそれもまた一興のうちだ。
ショーが終わると観客たちは拍手を送っていた。
時間を確認すると昼を回っていた。
「もう昼になったしどこかで昼ご飯にしよっか」
水族館の近くにあるファミレスで昼食をとった。
近くの売店でお揃いのキーホルダーを買って、ペンギンのぬいぐるみをプレゼントした。
そのあとは街をふらっと散策した。
気づけば夕方近くになっていて、少し急いで駅へ向かった。
帰りの電車の中で揺られていると疲れたのか響が
僕の方へ肩を預けてきた。
響の寝顔が西日に照らされ天使のように見えた。
寝顔を拝んでいると家の最寄り駅に着いたので
響を起こした。
「今日は楽しかったです」
「それなら良かった。 じゃ、また学校でね」
「はい。 優も気をつけて帰ってくださいね」
響を家まで送り、帰路に着いた。

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