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もっと魅力的な街に

この状況になってから、松本にずっといる。こんなにもずっと松本にいるのは、里帰り出産のとき以来かもしれない。広い自然の中を散歩したり、草に寝転んだりと、ありがたいことにストレスのない生活をしている。かなりアナログな世界で生きている。一方、オンラインで松本の方々がこの状況の中松本の街の文化を守るために出来ることはないかと模索し、実際楽しげな行動に移しているのも視界に入ってくる。その度、本当に松本の人っていうのは(とは言え一部ではもちろんあるけど)大真面目に文化を愛しているんだなあと思う。

例えば、松本の印刷会社 藤原印刷さんの数々の取り組み。

休校になって自宅にいることを余儀なくされた子供達のために、大きな紙を配ったり。(大きな紙には、「ニュートンの万有引力の法則はペストが大流行して大学が閉鎖になり、故郷に帰って庭でリンゴを見ている時に生まれた」という言葉が添えられている。ぐっとくる!)

今は、レターセットを無料配布されています。ものの背景にある愛着」をもっと大切にしようという気持ちから、「手紙をつくる時間を増やす」ために。

そして、松本のテイクアウト情報を集めたwebマガジンも。(私もお気に入りのお店紹介させていただいています。)

松本にあるブックカフェ栞日オーナー菊地さんは、今読みたい本を、松本に関連する22名に声をかけて、Weller Journal 特別号「書を読もう、家に居よう」を発行(この企画にも参加させていただきました)

こうやっていろんな人がいろんなことを考えて行動してると思うと、胸熱。

やっぱり、ぐっとくるメッセージ+楽しさ伝わるエネルギーは最強だな。

大学入学のために松本を離れて、東京で過ごした時間は人生の半分になった。去年住所を松本に移したものの、あちこち移動していて松本で過ごす時間は月の3日〜1週間程度。そして今。松本にこんなに長い間身を置いていて、ようやく今になって、松本の街の一員だという自覚が芽生え始めている。

松本の街には魅力的な人がたくさんいる。それはこの数年、東京と松本を行ったり来たりする中で少しずつ繋がりが増えて気づいてきたこと。本当にまあ、なんとこだわりを持った人の多いこと!

だから、もっとこの街が魅力的な街になっていけたら、最近はそんな風に考えることが増えてきた。そして、松本ならできるなあと。

魅力的な街、という定義は色々あるけれど、私にとっての魅力的な街の定義はこう。

▶︎自然と都市との距離感がいい。コンパクトな街中にも自然が溶け込んでいて、少しいけば大きな自然に囲まれている。

▶︎その土地ならではの個性がある。言葉、食事、風習、ものづくりetc。 伝統の良さと今の時代の良さがが融合している。

▶︎選択肢がきちんとある。例えば食にしても、ビーガンあり、グルテンフリーありの、色々な人ができるだけストレスなく過ごせるお店がある。子供も大人も心地よく過ごせる。

▶︎いい繋がりがある。しがらみでなく。個人で立つもの同士が、声をかけたら気軽に「いいよー!」と反応できるような、軽やかな繋がり。

▶︎人間も地球も植物も動物も、心地よく暮らせるよう尽力している。

まだ他にも出てくるかもしれないけど、パッと思いつくのはこんなところかなあ。

でも、自分にとって魅力的な街にしていくのは自分自身。私ができることは本当に微力だけど、私の役割は、今のところ「伝えること」「応援すること」のふたつが大きいかなと思っている。写真と文章を使ってもいい。

上に挙げたような取り組みに賛同したら協力すること。そしてそれを誰かに伝えること。あとは、いいなと思う地元の商品やサービスを積極的に使うこと。私なりのギブの精神。

ちなみに今私は、友達ふたりがコラボして作ったTシャツを着てる。
今座ってる椅子は、去年展示でお世話になったヴィンテージ家具屋さんにお願いしたイギリスアンティーク(届いたばかり♡)
ほぼ日なんかで販売してた器職人さんに弟子入りしてた友達がついに独立するというので、器とマグカップを注文したところ。

繋がりの中で、お気に入りに囲まれた暮らしができること、温かな気持ちとそれから誇らしい気持ちも。まあ、大きく考えればそれを日本に広げることもできるし、地球に広げることもできるんだけど!

あとは、希望を伝えてみる、というのもできることのひとつかもしれない。
先日「ファラフェルサンド(ひよこ豆のコロッケのサンドイッチ。菜食。)が松本で食べられたら嬉しい」と、ある飲食店のオーナーさんに話すと、「しっかり研究していつか提供できるようにしたい」と言ってくださいました。叶ったら嬉しいなあ!

そして、私ももっともっと何かを作る側になりたい。
この世界をもっとごきげんにするような何かを。


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